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文化祭が終わり、遂に修学旅行のシーズンとなった。北海道、京都、沖縄から選べるのだが、俺と萩は北海道にしている。



「赤城さんは?どこにしてた?」

「北海道か京都……どっちにしたか忘れた。でも行ったことない北海道にしたような」

「北海道でありますようにって願おう!」



そしたら俺と一緒!と萩がテンション高く言っている。貼りだされた紙には、俺達と同じ教室の番号が書かれていた。萩はガッツポーズ、それを見た赤城は苦笑いし、俺は鼻で笑った。

北海道を選んだ人は少なかった、まあ冬というのもある、大体の人が沖縄か京都を選んでいた。



「北海道は一クラスの人数くらい、か……」

「まあ少ないからこその緩さがあるだろ」

「確かにな。もしかしたら一人部屋かも!」

「それ有り得るね」



いつの間にか、俺達は3人でいることが普通になっていた。萩が赤城とばかり話すし、赤城もそれに返すし、俺と赤城は席が隣なのもあって元々少し会話していたし。まあ成り行きというものだ、大半萩の影響だけど。

他に俺のクラスで一緒だったのは赤城の……いや、もう一軍女子でいいか、彼奴らのリーダー格とその取り巻き数人とおちゃらけてる男子数人、合計してA組は9人くらい。他のクラスは少し少なめで、合計は33人。


一軍の奴等がいるのが少し気がかりだが、まあ俺達もいるから赤城は大丈夫だろう。それにこの人数だと本当に一人部屋だろうし。



「なんてったってスキーが楽しみ!赤城さんスキーしたことある?」

「スノボーしか……」

「じゃあ教えてあげる!陣平ちゃんも!」

「……すぐ滑れるようになれよ」

「要領良いから任せて」



俺は滑りまくりたいから北海道にした、観光は最終日だけで、あとは初日の移動時間除いて全部スキーと温泉満喫の北海道コース、俺はスキー目当てだ。萩もスキー目当てだった。だからすぐ滑れるようになってもらわないと困るのだ。赤城だからすぐ出来るようにはなると思うけど。

勿論スキーが出来ない奴は雪遊びのゾーンもあるのでそこで遊ぶ事も出来る、ないとは思うがもし赤城が習得出来なかったら赤城にはそこにいてもらおう。


北海道コースの説明を聞く限り、やはり旅館は一人部屋のようだ。A組が最上階を独占、俺と赤城は部屋が隣だった、萩が文句言ってきたが仕方ない、俺が男の名前順で最後、赤城が女の名前順で最初だからそうなるに決まってる。



「……というか俺の左隣はお前だろ」

「……何で松田が真ん中なのか理解出来ないな」

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御子柴(プロフ) - 鹿島さん» 最後まで読んで下さりありがとうございます!失恋の気持ちを少しでも味わってくれて嬉しく思います。次作がいつになるかはまだ分かりませんが、これからもよろしくお願い致します! (2021年5月20日 19時) (レス) id: 7b8ac9f247 (このIDを非表示/違反報告)
鹿島 - 完結おめでとうございます。外伝「横」で本編では語られなかった松田さんの赤城さんへの思いが見え、タイトルも回収され、切なくとても心に響きました。この作品に出会えて本当に良かったです。これからも応援してます。 (2021年5月17日 22時) (レス) id: 5cf1e8a67b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御子柴 | 作成日時:2021年4月29日 11時

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