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文化祭初日、萩が赤城を誘っているだろうと思ったので早々とどこかに行こうと思ったのだが、それは萩に止められた。「どこ行こうとしてたんだよ!」と割とマジの顔で言われたので「空気読んだんだよ」と言う。
「バカ!俺と赤城さん二人だけだとダメだ!まだ赤城さんの誤解は完全に解けてない、そんな中、学校一のモテ男と2人きりはまずいだろ!」
「お前中々に自意識過剰だな」
……まあでも、確かにそれは有り得る話だ。赤城のイメージが良くなったのはクラス内の話、しかもあのグループの女共はまだ良く思ってすらない。ここは萩と赤城について行くべきか。俺かなり邪魔者じゃないか?なるべく空気のようになっておくか。
赤城はいつもより早い時間にやってきた。最近は劇をするからと生活リズムに気をつけているらしい。萩は急に嬉しそうな顔をして、俺と赤城を引っ張りながら出店を回る事に。
1年が出し物や展示、3年は店だ。そして文化部は展示をしてパフォーマンス系の文化部は体育館で披露する。
「どこ行きたい?まあこういう所のお化け屋敷はあまり怖くないから……なんか遊びが出来るところとか?」
「そんな所あったか?」
「……あ、1-Cが似たようなのしてる」
1-C欄には「屋台の遊び、集めました」と書かれている。そこで勝負でもするか、となり急いで1-Cに向かった。
教室に入り、そこの奴等は最初は赤城を見て驚いていたものの、楽しげにしている赤城を見て段々と和やかな表情をし始めた。赤城はこういう祭りの屋台が元々好きらしく、萩と凄く張り合っている。
「……よし!できた!」
「えー赤城さん上手い!しかも綺麗!」
「型抜きは地味だけど奥深いからね」
「俺も出来た」
「あーやっぱり手先器用だな陣平ちゃん」
「おいその差なんだよ。つか萩も手先器用だろ」
「俺型抜き初めてなんだよね……要領つかめてない……あ」
パキッと細いところで割れてしまった萩の型抜き。無言で次のところに行ってしまった。俺と赤城はそんな萩を見てクスクスと笑った。
赤城は祭り好きもあってか射的も輪投げも上手かった、射的は同点だったが輪投げは赤城に完敗、萩も同様だ。
赤城が取った景品は全てお菓子かアイスだった。消費できるものが良かったらしい。アイスは運良く3個入りで、萩と俺にもアイスをくれた。
「いやぁ俺の方が出来ると思ったんだけどなぁ」
「これは昔からの差が出るね」
「此奴中学まで女ばっか追いかけてたからな」
「へぇ」
「ちょっと松田!」
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御子柴(プロフ) - 鹿島さん» 最後まで読んで下さりありがとうございます!失恋の気持ちを少しでも味わってくれて嬉しく思います。次作がいつになるかはまだ分かりませんが、これからもよろしくお願い致します! (2021年5月20日 19時) (レス) id: 7b8ac9f247 (このIDを非表示/違反報告)
鹿島 - 完結おめでとうございます。外伝「横」で本編では語られなかった松田さんの赤城さんへの思いが見え、タイトルも回収され、切なくとても心に響きました。この作品に出会えて本当に良かったです。これからも応援してます。 (2021年5月17日 22時) (レス) id: 5cf1e8a67b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御子柴 | 作成日時:2021年4月29日 11時