今日:1 hit、昨日:13 hit、合計:18,788 hit
小|中|大|
|
CSS ・
とある街の一角で、幼い少女が露店を開いていた。短い黒髪に細い体。年齢は僅か七歳ほどだが、よく見れば手足にはアザや真新しい傷があり、過酷な環境で生きてきたことが伺える。
店はそれほど繁盛しているわけではない。だがそれが却って良かったのだろう。あまり目立てば悪党や政府の人間に目をつけられる恐れがある。海賊を名乗る人間全てが悪人ではないのと同じように、海兵の全てが正義側の人間とも限らないのだ。
一人の男が足を止めた。いくつか問答をした後、彼は少女に問いかける。
「君が欲しいものは何かな?」
少女は鞄を取り出し、開いてみせた。札束が一つといくつかの金貨、宝石……。
「欲しいものは、『私の命と安全』」
唖然とする客の目を小さな店主は見つめ返した。男がまだ知らないことを、彼女は知っていた。とうの昔から。
「私に売ってくれませんか?」
―――――――――――――――――――――――――――
るるぶによればアーロンパークやココヤシ村のモデルはインドネシアのバリ島(ウブド)らしい。
執筆状態:連載中


とある街の一角で、幼い少女が露店を開いていた。短い黒髪に細い体。年齢は僅か七歳ほどだが、よく見れば手足にはアザや真新しい傷があり、過酷な環境で生きてきたことが伺える。
店はそれほど繁盛しているわけではない。だがそれが却って良かったのだろう。あまり目立てば悪党や政府の人間に目をつけられる恐れがある。海賊を名乗る人間全てが悪人ではないのと同じように、海兵の全てが正義側の人間とも限らないのだ。
一人の男が足を止めた。いくつか問答をした後、彼は少女に問いかける。
「君が欲しいものは何かな?」
少女は鞄を取り出し、開いてみせた。札束が一つといくつかの金貨、宝石……。
「欲しいものは、『私の命と安全』」
唖然とする客の目を小さな店主は見つめ返した。男がまだ知らないことを、彼女は知っていた。とうの昔から。
「私に売ってくれませんか?」
―――――――――――――――――――――――――――
るるぶによればアーロンパークやココヤシ村のモデルはインドネシアのバリ島(ウブド)らしい。


55人がお気に入り

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
闍弥嵩 李(プロフ) - 夜鷹紫苑さん» 読んでくださりありがとうございます! (2023年6月8日 15時) (レス) id: d43cc1ea1d (このIDを非表示/違反報告)
闍弥嵩 李(プロフ) - カルラさん» ありがとうございます! 頑張りますね! (2023年6月8日 15時) (レス) id: d43cc1ea1d (このIDを非表示/違反報告)
夜鷹紫苑 - 海軍と海賊、どうなるのか凄く気になります! (2023年5月16日 15時) (レス) @page7 id: ae0632c942 (このIDを非表示/違反報告)
カルラ(プロフ) - めっちゃおもしろいです。更新できたら頑張ってみてください (2023年5月14日 19時) (レス) @page7 id: 0c4c2f8b55 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:リー・マキトータ | 作成日時:2021年6月16日 8時