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転生人生6日目 ページ8

Aside
ピンポーン。

『宅配?あーし様なんか頼んでたっけな?』

スコッチ「見てきますよ」

諸伏君がそう言って玄関の方に行った。

『んぅ…………あーし様眠たい』

ソファに腰を下ろす。

ピンガ「眠いなら寝ればいいだろ」

『1人で寝るの嫌なの。だから前の家からテディベア届くの待ってんの………』

ピンガ「ハッ、ガキか」

そう言うとピンガちゃんはあーし様の隣に座った。

ピンガ「1回立て」

言われた通り立つとピンガちゃんの足の上に座らされた。

『…………なぁに?』

ピンガ「さっさと寝ろよ。子守りもお気に入りの仕事だからな」

ピンガちゃんの胸に頭を預ける。

ゆっくりと心臓が鳴る。

その音が心地よくて眠気を誘う。

“彼奴ら”とは大違いだ。

ピンガちゃんはあーし様の方を見ずに外の夜景をボーッと眺めている。

幾らピンガちゃんの方を見ても目すら合わせてくれない。

わざとあーし様を見ないようにしてくれているんだって分かってほんの少しだけ嬉しい気持ちになった。

『………………………あったかい』ボソッ

瞼が閉じる。

嫌な声は一切聞こえない。

目を閉じたって誰も“酷い事”をしない。

ほんの少し、ほんの少しだけ怖かった。

コナンの世界に転生させてくれる事になってあーし様は何処か心の内に秘めた感情を押えられなかった。
















“傍にいて欲しい”

前世では誰も彼もあーし様を見て鼻で笑って蹴ったり殴ったり怒鳴ったりしていた。

此処にはそんな奴はいない…………と思いたい。

居たとしてもそれはあーし様と神様からすれば邪魔者になる。

お灸を据えるくらいは許してくれるかな?

そんな事を考えながらあーし様は優しい匂いと体温に包まれてゆっくりと目を閉じた。

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作者名:エリス | 作成日時:2023年4月20日 20時

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