おにぎり宮の店主さんに一目惚れした【宮治】 (ページ5)

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兵庫に来て数ヶ月。

一目惚れしてしまったおにぎり屋さんの店主さんには
全く相手にされてないけど

お店に行けば会話(業務的な)はしてくれるのでそれだけでもう良いのだ。

好きな人に毎日会える(一方的)って幸せすぎない？

だけど、今日はとても憂鬱。

｢Aさ〜ん、すまんけどこっちの予算纏めもお願い｣

『はい』

化粧品会社の営業。

もうすぐ開催される、半年に一度のうちのメーカーのキャンペーンの為に

各店舗への予算や販促の振り分け

担当しているエリア店舗の責任者とのアポ。

終わりの見えない大量の仕事。

所謂繁忙期ってやつで
多分このまま今日はぶっ通しだ

『今日は宮さんに会えないのか…』

時計をチラッと確認すれば

時刻は15時を回っていた。

こんな時のためにカバンに忍ばせておいたチョコバーを口に詰め込んで

空腹は多少満たされたけど

心は空っぽだった。

やっぱり、宮さんに会えないと

やっていけません。