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『送り迎えから運転からご飯から何から何まで本当にありがとうございました!
今日一日の事は一生忘れません家宝にします!』




「んな大袈裟な」



楽しい時間というものはあっという間で既に日は傾き
現在、私の住むアパート玄関前。







『貴重な休みなのに、付き合ってくれてありがと
本当に楽しかった!』



「こっちこそありがとぉな。…またな」





“また”と言ってくれる事でどれだけ私の心が浮き立つのか
治くんは知らないだろう





『うん。気をつけて帰ってね』



寂しい 名残惜しい

でも大丈夫。今日の事は一分一秒も忘れてない。
しっかり脳裏に焼き付けてある。





「はよ家入れや」と前みたいに背中をグイグイ押されてしまったので
帰って行く治くんの後ろ姿は拝めなかったけど
玄関の扉を挟んだ先に居る彼の、足音が遠のくまでそこから動けなかった。






















数日後








『治くんこん「おっ、A」ばんは〜。おっ侑』



今日はお昼来られなかったから
仕事帰りにやって来たおに宮



お店に足を踏み入れた瞬間、
真後ろに現れた巨人…じゃなかった…侑を、首だけ動かして見上げた。







「おねえさーん後ろ詰まってまぁーす。はよ進んでくださーい」


『侑さぁーんすみませんでしたぁー』




頭を片手でグッと正面に戻され、そのまま掴まれたまま
店内に押し込まれカウンター席に並んで座った






「二人、仲ええよな」



「男の嫉妬は見苦しいでサム」



「そういう意味で言うたんちゃうわ」



「ほーん。…ほんまに?」




治くんがカウンター内から出してくれたお茶をズズっと啜って
双子の会話に聞き耳を立てるが何喋ってるか分からなかった


とりあえず今日も治くんはかっこいいしお茶は美味しいしお腹空いたし。






『おっ、渡辺くんや〜』


「こんばんはっす!」



眩しい笑顔の渡辺くんがぬっと厨房から顔を出し挨拶に来てくれた。可愛いね。弟にしたい












変わらぬ日常にほっこりしたのも束の間


頼んだ料理がテーブルに運ばれて来た頃、それはやって来た







「治」


最近よく目にする彼女、基 元カノさんのご来店である。



侑と私と会話しながら店内のテーブルを拭いていた治くんに
彼女は近づき、キュッと彼のTシャツの裾を掴んだ

治くんは手を止めることなく「…なん?」と低い声で答えた




人は見かけによらない。
大人しめな女性だと思っていたけど実は積極的なんだね

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設定タグ:宮治 , 宮侑 , ハイキュー   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:OX | 作成日時:2021年8月27日 8時

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