幸せ家族計画！【降谷零】

14 零side ページ16

なんて言ったら、穂花は分かってくれるだろう。



やっぱり本当のことを伝えるべきか。



1人で家の中でずっと考えた。



『大好きな人との子達だから。』



そう言われた瞬間、俺の自分がどれだけ飛び跳ねたか、彼女は知ってるのか？



今まで、彼女には色んなものを教えてもらった。



恋や愛だの、煩わしいと思っていたものを、彼女に覆されたのだ。



'' 好きって言ってもいい…？ ''



'' 零の仕事姿見るの好き ''



'' 目移りしないでね？ ''



彼女の言葉が次々と出てきて止まらない。



ヒロ「穂花のこと、好きなんだろ？」



零「…そんなことない。」



ヒロ「恥ずかしがることねぇよ。俺たち何年の仲だよ。学年1モテる男の好きやつ聞いたら、みんな発狂するな。」



そんなことを言われたっけ。



'' 零の好きな人って誰なの？ ''



付き合う前に、さりげなく彼女が聞いてきた。



その後、少し間が空き、私は…まで言って彼女は黙りこんだ。



きっと彼女の全力の告白だったんだと、気づいてやれればよかったのに。



今こうして思ったって、もう後の祭り。



やることだけして、彼女をひとりぼっちにして、子供まで妊娠させてしまった。



零「…本当にバカだな…。」



そうポツリと呟くと、風見から電話がかかってきた。



風見「…女性の事なんですが」



零「自分で何とかする。面倒かけたな。」



風見「いいんですか？」



零「あぁ。迷惑はかけられない。」



それだけ言って、通話を切った。



スマホを枕にポンっと置き、ベッドに倒れ込んだ。

15→←13

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す