2 ページ46
・
そして俺は告げる。
最重要任務について。
「お前さ昨日俺に聞いたよな？ 俺はオタクかって」
「……はい」
「それは正解。俺はめちゃくちゃオタク中のオタク」
「あはっ、やっぱりですか！ 仲間じゃないですか！」
うん、でっしょうね〜。
君の部屋見た時からきっとオタクさんだろうなって気付いたよ、だってオタクセンサーがビビビって鳴ったもん！
て、そうじゃなくて！ 直ぐ俺の脳内は別のことを考え始めるから厄介だな。
会社では俺たちの関係、そして俺が何かしらのオタクだとバラすなって忠告はした。
なんで？と不思議そうにされて、はあとため息を吐く。
「怒られるの。立場的にしっかりしてくれって」
「パパさんに？」
「違うけど」
父ちゃんは特に反対するわけじゃない、けれど俺が社長になると父ちゃんが重役たちに告げた時、周りは良い顔をしなかった。
それはこれまでの生活態度が悪印象を与えていたから仕方ないんだろうけどさ。
そのイメージが拭われていない状態でオタクだなんてバレたら、俺についてきてくれるのかってことなんだよな。
やるからにはちゃんとやり遂げたいから。
「と、兎に角。俺たちは他人！ だから俺がオタクってのは秘密！内緒！言わないでくれたらいいの！わかった？」
そう言えば俺に伸びてくる手に驚いて、ビクってなっちゃった。恥ずっ！
「なっ！？」
背伸びして、俺の頭をぽふぽふて。
「わかりましたよ。言いませんから、安心してください」
「………」
ふわって、あったかいものに包まれたような感じがした。
頭を撫でられたのなんて何時ぶりだ？
きっと母ちゃんが生きていた時以来だな。
なんか擽ったい。
その後も念入りに秘密にするように言いつける俺に何度も頷いて、此処に来た目的を思い出してエレベーターの開くボタンを押した。
スーッと開いたドアの外へ出て振り返る。
「……入社おめでとう。頑張れよ」
「はい。ありがとうございます」
上手くやろう。
兄妹としても、社長と社員としても。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2611人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆきんこ(プロフ) - あきさん» あき様、こんばんは☆ツンツンデレデレ、なでなで、スリスリ←（笑）したくなりますよね！そんな自分の願望を主に叶えてもらおうと思ってます(o^^o) (2021年5月12日 19時) (
レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - acoさん» aco様いつもありがとうございます☆ほんとそうですよね！私なら拝み倒すなと（笑）是非目の前にあの腹筋があるのを想像して読んでもらえたら（笑）これから少しずつ二人の変化を楽しんでもらえるように頑張ります！ (2021年5月12日 19時) (レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - ゆきんこ様、こんにちは☆朝から破壊力抜群な桃色さんをありがとうございます！いやぁ、あの美しい腹筋を目の前で見たら、そりゃ触りたくもなるし、拝みたくなりますよね←は(笑)？ (2021年5月12日 17時) (レス) id: 4aac9fb6a0 (このIDを非表示/違反報告)
aco(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいています！朝から佐久間さんの美しい体拝めるなんて幸せるぎるシチュエーション！！私も触りたい！これからどうなっていくのか楽しみにしています！！ (2021年5月12日 15時) (レス) id: 5529cc6a26 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ふさん» ふ様、コメントありがとうございます!! キュンとしてもらえて嬉しいです(^^)なかなか展開が進みませんが、もっとキュンを増やせるように頑張ります(^^) (2021年5月4日 13時) (レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2021年4月15日 13時
