▼感情の変化 ページ45
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用事が終わって会社に戻って昼飯を食べに行くかーて、エレベーターに乗りながらスマホ確認。
ポンッと音を立てドアが開いて顔を上げたら、捜していた人物が目の前で俺と同じように目をパチパチさせているではないか。
「大介さん」
ボソッと漏れた声に俺は瞬時に反応して、彼女の腕を掴んでエレベーターの中へ引っ張り込む。
思わず力が入ってしまって、彼女が俺の胸にドンって飛び込む感じになって変な汗が背中を伝った。
て、それどころじゃねえ!誰も居ない?誰も聞いてない?
キョロキョロと周りを見て人が居ないことを確認しながら、閉まるボタンを高速連打じゃー!!
早よ閉まれ!!
ドアが閉まり始めたことを確認してから、彼女を壁際に追い込んだ。
「大介さん、」
「それやめろ。てか、何でウチに入社してんの?」
きょとんとした顔で俺を見上げんな〜っ!!
ちょっと、ちょっとだけ可愛いじゃん!とか思っちゃう俺がやだ。
ブンブンと左右に頭を振って邪念を取っ払う。
「なんでって、今日から働かせてもら、」
「はああ、まぁじかよー。うちに入社とか聞いて……あっ、だから親父のやつ俺に任せるとか言ったんだな」
内でも外でも関わる俺に、最初から分かっていた親父は全て任せる気だったわけだ。
と、そこでもう一人この事実を前もって知ってる奴が居ることを思い出した。
………阿部ちゃん。
ほんと親父も阿部ちゃんも人が悪い。
あー、頭痛くなってきた。
これでまた痩せても阿部ちゃんに文句は言わせねぇかんな!
それよりも大事なことは、この件をこの子に喋らせないようにしなきゃならないってこと。
「あのな、俺とお前はまだ正式に兄妹になったわけじゃない。でも同じ家に住んでる。それを変なふうに勘ぐられて仕事がしずらくなるのは御免なの。わかる?」
上手くやれそうと思ってたんだけど、こうやって距離を取らなきゃならなくなった。
きっと彼女もそうで、俺を見上げる顔にほんの少し緊張が滲み出てる。
俺の言うことを聞き逃すまいと、めっちゃ頷いてるし。
「いーこいーこ。だから会社では、俺の事は佐久間さんか社長と呼ぶこと、はいどうぞー?」
「社長!!」
「よーし、それで良い。そんでこっからが本題だ」
なんて真面目な子なんだ。
内心すごく褒めてるなんて分かってないんだろうなあ。
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ゆきんこ(プロフ) - あきさん» あき様、こんばんは☆ツンツンデレデレ、なでなで、スリスリ←(笑)したくなりますよね!そんな自分の願望を主に叶えてもらおうと思ってます(o^^o) (2021年5月12日 19時) (レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - acoさん» aco様いつもありがとうございます☆ほんとそうですよね!私なら拝み倒すなと(笑)是非目の前にあの腹筋があるのを想像して読んでもらえたら(笑)これから少しずつ二人の変化を楽しんでもらえるように頑張ります! (2021年5月12日 19時) (レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - ゆきんこ様、こんにちは☆朝から破壊力抜群な桃色さんをありがとうございます!いやぁ、あの美しい腹筋を目の前で見たら、そりゃ触りたくもなるし、拝みたくなりますよね←は(笑)? (2021年5月12日 17時) (レス) id: 4aac9fb6a0 (このIDを非表示/違反報告)
aco(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいています!朝から佐久間さんの美しい体拝めるなんて幸せるぎるシチュエーション!!私も触りたい!これからどうなっていくのか楽しみにしています!! (2021年5月12日 15時) (レス) id: 5529cc6a26 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ふさん» ふ様、コメントありがとうございます!! キュンとしてもらえて嬉しいです(^^)なかなか展開が進みませんが、もっとキュンを増やせるように頑張ります(^^) (2021年5月4日 13時) (レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2021年4月15日 13時