28 ページ29
’
『……………。』
目が覚める。
今日は何もする気が起きず、ただ、ベッドの上でただぼーっと過ごす。
ふと、窓を見つめると良い感じに雲が散らばった青い空が見えた。
＿＿＿＿あの日もこんな空だった。
,
「＿＿将来の事は将来決めよう」
「もしかしたら3人バラバラの船出になるかもな！！」
「あ！ダダンの酒盗んできたな！？」
楽しそうな声がみっつ、近くから聞こえる。
酒を盗まれたことを知ったダダンさんに、酒を取り返してくるように命令された私は、見知った声が遠くから聞こえ、その正体に近付いていた。
大きな切り株の上にみっつ、赤色の盃が置かれていた。
「お前ら知ってるか？ 盃を交わすと"兄弟"になれるんだ。」
「兄弟〜！？ ホントかよー！！」
「………。」
「海賊になる時、同じ船の仲間にはならねェかも知れねェけど、おれ達3人の絆は"兄弟"としてつなぐ！！
どこで何をやろうと、この絆は切れねェ……！！」
『ちょーっと待った。』
私は3人の手を止めた。
「あっ！ねーちゃん！」
『私抜きでそんな楽しいことしてんの？』
「Aは…ダダンの手伝いばっかしてっから……」
『おバカ、私がダダンさんの手伝いをしなかったら、今頃あんた達はこうやって遊べないんだぞ。
まだまだ子供なんだ、目一杯遊びな。
……でも！！君たち3人が私抜きで兄弟になるのは見逃せないな〜。
……私も入れてよ、エース。』
「ねーちゃん、エースとサボのねーちゃんになるのか！」
「俺は別にいいけど、エースはどうしたい？」
「………盃、3つしか持ってきてねェ……。」
バツの悪そうにしょぼんとするエース、それを見て、連鎖的にしょぼんとするサボとルフィ。
……私は安心させるかのようにエースの近くに置いてあった酒瓶を手に取る。
『良いかいおまえ達。…海には私達が想像できないようなことが沢山待ってる。
その盃よりも小さい盃があるかも、逆も然り、大きい盃だってあるかもしれない。
人魚だっているかもしれないし、ドラゴンも、小人族も、巨人族だって。
……ひとつの型に収まるような生き方をしてたら、おまえ達がなりたがっている海賊には程遠いんじゃないかい？』
私はそう言い、酒瓶を掲げた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 619人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ベロベロベース - 絵をメーカーで作りました、https://picrew.me/ja/image_maker/1394187/complete?cd=zQii3zmaeF (4月21日 10時) (
レス) @page2 id: 15eed5205a (このIDを非表示/違反報告)
ろそそ(プロフ) - 星猫さん» 御閲読、高評価、コメント、ありがとうございます。申し訳ないのですが只今リクエストは受け付けておりません。大変申し訳ございません。 (2022年6月12日 21時) (レス) id: 4e9a925863 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 始めまして！面白いで高評価しました！リクして良いですか？ (2022年6月12日 20時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ろそそ | 作成日時：2022年5月21日 8時
