14話 ページ15
伊黒さんは熱なのか顔が林檎みたいに赤くなっていた。 熱があるのか確かめようとおでこに手をかざしたら、
煉獄「よもやよもや!もうこんなにも仲良くなっていたとは!仲睦まじい事はとてもいい事だが、いささか近すぎないか?」
すぐ横で煉獄さんの声がした。
煉獄さんを見ると笑顔とは裏腹に何か怒っている気がした。
いつもは語尾に「!」が付くほど大きな声なのに質問する時の声は低くて静かだった。いや、怖っ。
A「すみません。お茶用意して頂きありがとうございます。」
その後、煉獄さんと伊黒さんと一緒にお茶を飲んだ。
煉獄「そういえば、A少女は次の最終選別に出るのか!?」
A「はい。鍛錬を始めてから2年は経ちますし、雪の呼吸の型は全部使えるようになりましたから。次会うのは私が生きて鬼殺隊の剣士になっている時ですかね。」
伊黒「ほぅ。大した自信だな。最終選別はそんな生易しいものではないと思うが。」
A「もちろん最終選別が簡単そうだとか思っていません。ただ、私が今まで積み重ねてきた鍛錬もかなりキツかったですし、それに_
私の事を信じて待ってる人がいるんです。そう安々と死ねませんから。」
サァァっと涼しい風が吹き抜けた。
A「そろそろ帰りますね。今日もありがとうございました。」
と、一礼すると
A少女と声がした。
煉獄「君の事を信じて待ってる人がいると言っていたが俺もその一人だ!絶対生きて会いに来てくれ!」
伊黒「死ぬなんて俺が許さないからな。」
A「はいっ。ありがとうございます!また逢いましょう。」
と言うと、煉獄さんは元気よく手を振って見送ってくれたし、伊黒さんは「フンっ」と鼻を鳴ならしていた。多分機嫌はいいと思う、、、
急な伊黒side
そういえばアイツ手拭い忘れていったのでは?と、懐を探ると案の定アイツの手拭いがあった。改めて見ると白い布地に花柄が刺繍されている女物だった。そして少しだがあの甘い花の様な香りが残っていた。
なんでアイツの事を考えると胸が苦しくなるのだろうか。
伊黒「フンっ、本当に訳の分からん奴だな、、、Aは、、、」
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作者名:YUKINO | 作成日時:2021年4月15日 21時