鬼殺隊イチの愛され者 (ページ2)

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１話ページ2

ハァッハァッハァッ､､､
走れ､､､止まるな､､､じゃないと＿死ぬ!

　私は何処にでもある普通な家庭で育った極普通な少女だと思う､､､何故そんな私がこんな必死に走っているのかというと､､､

　私が住んでいる家は山奥にある。お父さんは薪を切って山の麓にある村に薪売りをしている。お母さんは身体が弱いので家で家事をしている。私はお父さんの手伝いで木を切り倒したり、お母さんが無理しないように山の山菜や水を取りに行ってご飯を作ったり家事をしている。よくお母さんに無理しすぎだ、とか危ない、とか言われるけど毎日やってるから体力もついて、斧も持てるぐらいの力もあるから無理なんてしていない。

　私が６歳の時の冬。年越しは家族みんなでゆっくり過ごせるようにお父さんは大量の薪を背負って麓の村に薪売りに行く。
父「今年も寒くなってきたから少し遠い村まで薪を売ってくるから帰りは遅くなると思う。いっぱい食べ物や服を買ってくるからいい子で待ってろよ。A。」
A「分かった。気をつけて行ってきてね。」
母「行ってらっしゃい。雪が深くなってるから無理せずにゆっくり帰って来てください。」
父「ああ。行って来る。」
私達はお父さんの背中が見えなくなるまで手を振って見送った。
A「じゃあ私も木を切りに行って山菜を採ってから帰って来るね！」
と、木を切りに行こうとしたら､､､
母「待って、A。」
お母さんが深刻そうな顔で私を呼び止めた。
母「A､､､貴方が私のためにいろいろやって来れてるのは分かるけど、貴方はまだ６歳なのよ。そんなに無理しないで、たまには誰かに甘えたっていいのよ。こんな朝早くからそんなに動いたら貴方が病気になっちゃう､､､」

私はお母さんが病気になる方がもっと嫌なんだけど､､､なんでお母さんはいつも私の心配ばかりするんだろう。

私はもうそんなに子供じゃないのに､､､

「そんなに心配しなくても大丈夫だよ。お母さん。お母さんは家でゆっくり休んでて。」
「､､､」
お母さんは何か言いたそうな顔をしていたけどそれ以上は何も言わなかった。
A「じゃあ、行ってきます!」
母「気をつけて行ってらっしゃい。A。」
私は斧を持って山を駆け下りた。

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