ー ページ14
先生「あれ?原田先生は?」
先生達が急にいなくなった原田を探す。
先生「あっ!あそこっ!」
先生の声で皆が上を見上げる。
みんなが見上げる屋上には、若林に近づく原田がいた。
原田「学校が私を辞めさせなかったらどうするの?」
若林「ぼ…僕は」
原田「もし私が教師辞めないって言ったら、あんたはそこから飛び降りるの?」
若林「…そうだっ!」
原田「だいたいなに?マスクのこと言われたぐらいで死にたくなったの?」
若林「あんたにとっては馬鹿なことでも…誰かにとっては大事なことってあるだろ!?」
原田「どーだろ」
若林「あるんだよ!!」
若林がキレ気味に叫ぶ。
原田「本当にあんた、死んでも私を辞めさせたいわけ?」
若林「あぁ!」
原田「じゃあ、あんた死んで、私が首になったら、あんたはそれで嬉しいの?だったら飛び降りるのが1番確実に嬉しくなる方法だわ」
牛久保はカメラを回しながら、屋上で話す若林と原田の声を聞こうとしていた。
牛久保「聞こえねー…」
明智もカメラを覗き込んでいた。
原田「早く死になさいよ。嬉しいんでしょ?」
若林「黙れよ!あんたあんたうるさいんだよ!」
原田「あんたビビってんじゃないの?顔引きつってるじゃないの?マスク取って顔見せなさいよ!」
若林は静かに首を振った。
若林「いやだ…」
若林の弱々しい否定に原田も「なんで?」と聞き返す。
若林「顔が…、ムカつくから」
と言った。原田が「で?」と聞き返す。
若林「それで僕は…小学校も中学校も損ばかりしてきたんだよっ!!」
原田「顔で損得もないよ、って言いたいところだけど、残念ながら世の中そんなに甘くないんだよねー」
原田ら屋上に座り若林に話しかける。
175人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:青 | 作成日時:2019年4月30日 1時