第55話※少し内容変更しました ページ9
Sideドフラミンゴ
Aの髪が乾いたのを確認し、ドライヤーの電源を落とす。
「A？」
『・・・・・・』
返事がない。後ろからAの顔を覗きこめば、規則正しい寝息を立てている。
「・・・寝てんのか」
つーか、無防備すぎだろうコイツ。顔を合わせたばかりの時は短刀をいつでも抜けるように握りしめ、目を細めながら俺を警戒してたクセに。
そんなことを思いながら眠っているAを起こさねェように抱き上げるがAの軽さに驚くが、ベッドに運んで寝かせる。Aの長い髪がベッドに広く散らばると
『ん・・・』
Aの唇が少し開き、そこから覗く赤い舌に色気を感じて思わずゴクリと俺の喉が鳴る。
それに加え、今のAの恰好は色々とクルものがある。少し大きめの長袖のスウェットからは首筋や鎖骨が見え、短パンは太ももまで見えるくらいの長さ。そんな恰好で風呂から出てきた時は俺は誘われてんのかと思った。
今までの俺なら躊躇せずに手を出していただろうなァ。だが、まだ手は出さねェって言っちまった。まあ約束を真面目に守るなんてガラじゃねェがな。
なんとなく俺もベッドに寝転び、隣で眠っているAの髪に触れながらサングラスを外して見つめる。
マジで不思議な女だ。
そもそも今まで出会った奴らは俺が”ドンキホーテ・ドフラミンゴ”と分かった瞬間、怯えるか媚びるかのどちらかだった。一部に敵意を向けてくるヤツもいるが。
それがAは俺が”ドンキホーテ・ドフラミンゴ”と分かっても怯えることもなく視線を逸らさずに真っすぐ俺を見つめてきた。わざとらしく媚びることもない。
そんなAの堂々とした姿に興味が湧き、イイ女だったこともあり抱こうとしたが、瞬間移動で逃げられた。
あまつさえ『楽しみにしてるね』と言いながら、長い髪をなびかせながら挑戦的な笑みを向けてきたA。
その時に見えた薄い紫の瞳が脳裏から離れない。
「フッフッフッフ！」
今日はじめて会った女にここまで入れ込むなんて、どうかしてる。
それでも俺はAが欲しい。Aのことを知りてェ。
眠っているAを抱きしめ、俺も寝る態勢に入った。
この時の俺は知るよしもない。
これからAという女に堕ちていくことになることを。
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結佳(プロフ) - 続き待ってます (7月1日 10時) (
レス) @page13 id: 3057047a96 (このIDを非表示/違反報告)
しおらん(プロフ) - 凄く良いです!!始まり方も皆との関係と逆ハー最高過ぎました。更新はまたしますか？もっと沢山この小説を読みたいです!!更新再開楽しみにしています。頑張って下さい!! (2022年8月19日 19時) (レス) @page13 id: d42d8a020d (このIDを非表示/違反報告)
かふぇ(プロフ) - もう更新は無いのでしょうか？もし良ければまた更新してくれると嬉しいです！ (2022年8月15日 23時) (レス) id: 73bbb4d5f8 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2022年3月16日 14時) (レス) @page13 id: 83e3f6c756 (このIDを非表示/違反報告)
( ^ω^ ) - 続き楽しみにしてます！！！ (2021年12月21日 21時) (レス) @page13 id: bd739fb955 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：時雨 | 作成日時：2020年5月19日 2時
