第16話 ページ17
Sideシャンクス
俺は海賊船に揺られながら、フーシャ村での思い出に耽る。
いつも被っていた麦わら帽子が頭の上に無くて、少し物足りなく感じるが、それよりも嬉しさの方が勝る。
ルフィの「海賊王になってやる！」という言葉にコイツは必ず立派な海賊なるんだろうと、今から楽しみで仕方がない。
......A。
あいつは最後の最後まで謎の女だった。
突然現れて、いとも簡単に俺の心を奪っていった。
ああ、今思えば一目惚れだったのかもしれない。だが、この感情は恋という生温いものではないだろう。
始めは確かに、キレイな女だな〜ぐらいしか思っていなかった。だが、あの日酒場で剣を持った男に臆することなく堂々と立ち向かっていったかと思えば、普段はいつも笑顔で優しく、12歳も年上の俺をまるで子どもみたいにあやしてくるわ、時々見せる、女の顔をして俺を振り回す。
そして今日。ルフィが海王類に食われそうになった時に俺は死ぬ覚悟をして、あいつを抱きしめた。
だが覚悟していた痛みがいつまでも無かった。すると突然、腹が圧迫され浮遊感を感じる。
「...？？」
目を開けると俺とルフィは海に入ってはおらず、下を見ると海王類が遠くに見えた。少し視線を上げれば、何よりも愛おしく想っているAが俺達を抱えて飛んでいた。
しかし、Aの様子がいつもと違った。Aは呼吸を荒くしてその美しい薄紫色の瞳の瞳孔を開き、海王類を見つめ今にも殺しそうな雰囲気を醸し出していた。
そして冷たい微笑を海王類に向けるとAを恐れたのか逃げていく。
俺は一瞬、その冷たい微笑に魅入ってしまって気づけば陸地に立っていた。だが、逃げていった海王類を追おうとしてるのを感じてルフィと止めたことでAも落ち着いてくれた。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
その後、2人きりで話す時間を作って俺はAと抱きしめ合っていた。
すると
『......あの時シャンクスとルフィが死ぬんじゃないかと思ったて目の前が赤く染まったの』
「...うん」
『その瞬間、あいつらを殺さないとって思ったら2人が止めてくれた。
だけど、まだ暴れたりないって身体が言ってくる。
このままだと私、大切な人まで傷付けてしまうんじゃないかと思うと、怖くて...』
泣くのを我慢しながら言う姿は年相応で、いつもの達観しているAと比べると幼く感じる。
そんなAを初めて見れたことが、俺は不謹慎だが嬉しかった。
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眠すぎワロタ - 設定見た時に斉木楠雄かよ！って思いました頑張ってください (2022年12月26日 23時) (
レス) @page1 id: aff6f0444c (このIDを非表示/違反報告)
リエ - 更新たのしみにしてます！ (2021年1月25日 3時) (レス) id: 62560190e1 (このIDを非表示/違反報告)
音速寝のねむ(プロフ) - 主人公、、、、アバズレっぽi(((((( (2020年10月5日 22時) (レス) id: e350f81134 (このIDを非表示/違反報告)
妖狐 - みんなかわいくて良きですうううううう更新がんばってください！！ (2020年5月4日 13時) (レス) id: a5ced3c228 (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - キャースモーカーくんとなのね！キュンキュンするわ！！これからも応援してます頑張ってください!!! (2020年5月3日 18時) (レス) id: e068332aca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：時雨 | 作成日時：2020年4月11日 1時
