せめて選択肢をくれ。【桃源暗鬼】【〇〇しないと出られない部屋】弍巻

無陀野、真澄「どちらかを選び、接吻しろ」 ページ3

リクエスト。

続編移行できました〜〜〜！！！
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「「どっちを選ぶ？」」



　…え、何がどうしてこうなった？



＋＋＋



「…あー…はい、部屋ね。はいはい」

「もう既に感覚は麻痺っちまってるらしいな」

「！ ……うわぁ…真澄たいちょー……」



　床に死んだ目で大の字で寝ていたら顔を覗き込まれ、ついで程度なのかデコピンされた。いい加減に握力ゴリラなのを自覚していただきたい。痛い！！！ あと嫌な顔が隠せてなかったらしくてチョップもされた。痛い！！！ (2回目)



　冷たい視線を受け流す。額を右手、頭を左手で押さえながら、命令を確認。真澄隊長は既に見ていたらしく、かと言って教えてくれることもなく、ただ突っ立っている。



　と、



「……うぉっ、無陀野！！」

「先生」

「はい、無陀野せんせー……」



　え、背後にいたの怖。「それで気配殺してたつもりか？ お前も落ちたな」「ただコイツが気づかなかっただけだが」「へー、そうかよ」そんな会話をしているはずなのに表情が変わらなすぎて怖い。さっきから恐怖以外の感情が出てこないのも怖い。



「…で、どーすんだ？」



　そうだ、命令。


　慌てて見てみた。…その直後、ぐぇっと変な声を出すことになる。




"どちらかを選び、接吻しろ"



「後半部分いらなくね？ これほどまでに余計な一文の適切例見たことないんだけど」

「……」

「……」

「いや無視やめろ」



　───とまあ、冒頭に戻るわけだ。



「どっち選んでも恨みっこなしね！？！？」

「別に…お前に選ばれなかったところで」

「ああ。選ばれたくないしシンプルにどうでもいい」

「ねぇ…もう…私のライフ0…」



　さて、どっちを選ぶべきか。

　適当に何か発そうしたが、変に尖った彼らの瞳のせいで出かかっていた言葉が引っ込んだ。何だ。



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