View of blind【ONEPIECE】 (ページ9)

今日:1 hit、昨日:20 hit、合計:60,291 hit

7話ページ9

　
　
　
サンジくん……サンジくんだ…！
子供のように自分がはしゃいでるのが分かる。

約束はしても、もう二度と会えないんじゃないかと思っていた彼が、目の前にいる。
夢も約束も忘れることなく。

ﾙﾌｨ「へー！サンジの友達か！お前、名前は？」

『リヴァイア王国騎士団員、メディスター・Aと申します。失礼ですが、あなた方は？』

気配から察するに、サンジくんの他に4人いる。
きっと麦わらの一味だと思うけどね。
この国にだって手配書は回ってきているから、サンジくんの名を聞いて生きていることに安心したっけ。

ﾙﾌｨ「おれはモンキー・D・ルフィ！」

ﾅﾐ「私はナミよ」

ｳｿｯﾌﾟ「おれはウソップ！よろしくな！」

ｿﾞﾛ「…ロロノア・ゾロだ」

ｻﾝｼﾞ「ちったぁ愛想よくできねェのかアホ剣士」

ｿﾞﾛ「あ？」

ふふ、やっぱり。

『麦わら海賊団の皆様、ようこそ我がリヴァイア王国へ。他の方々は船番でしょうか？』

自己紹介も今ので終わりだったようだし、他に人がいるようには感じられないから、残りの3人は船にでもいるんだろう。

ﾙﾌｨ「おっ！おれたちのこと知ってるのか？」

『えぇ。手配書が回ってきているので』

「A様。この方たちがあの麦わらの一味なのですか？」

「海賊といっても一概に悪そうとは言えないもんだな…」

「黒足のサンジってアンタか？手配書と随分違うな」

へぇ…どんな手配書なんだ？
サンジくんって結構特徴つかみやすい顔だったと思うけど。

『そんなに違うの？』

「手配書よりとても整った顔をされていますわ！」

ﾅﾐ「サンジくんと知り合いなんでしょ？似てると思って見てたの？」

…あぁ。
また、この説明をしなきゃいけないんだな。
少し憂鬱になるが仕方ない。

『…僕は目が見えないんですよ』

ｻﾝｼﾞ「えっ…」

『幼い頃は見えていたんですけどね。僕…皆さんと話していますけど、きっと目を合わせられていないでしょう？声のする方に顔を向けているだけなので』

訪れる静寂。
静かなところは好きだけど、何度経験してもこの静けさは居心地が悪い。
相手がどんな顔をしているかわからないのも辛い。

ﾅﾐ「……騎士団員って言ってたけど…見えなくても平気なの…？」

『えぇ。僕は騎士団参謀なので、前線に立つわけではありませんから』

そう言うと、空気に合わない興奮したような声が聞こえた。

ﾙﾌｨ「参謀ってことは、お前、賢いのか！？」

　