検索窓
今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:60,262 hit

14話 ページ17

 
 
 
結局、食料が底をつきそうとのことで明日別の島へ行くことになった。
本当に申し訳ない……


チョッパー「なぁなぁ!Aは海のこと何も知らないって言ってたよな!」

『うん。今日初めて波の音も潮の香りも知ったんだ。綺麗な音だね』

チョッパー「そうだよな〜!他にも知らないことあるのか?」

『そうだね。実際には分からないことがたくさんあるよ』

チョッパー「じゃあ、おれが教えてやるよ!花とか、動物とか、Aの知らないもの!」


無邪気にそう告げるチョッパーを微笑ましく思う一方で、その気遣いはいらないかなとも思ってしまう。
……なぜならば。


僕に全てを教えてくれるのは、君ではないから。


すごく冷たく聞こえるかもしれないけど、僕はあの人じゃないと嫌なんだ。


サンジ「悪いなチョッパー。お前には任せられねェ」

『!……ふふ。すぐ気づいてくれるね』

サンジ「これからはずっと傍にいられるからな。いつでも駆けつけますとも」

チョッパー「仲いいな〜2人とも!でも、分からないことあったらなんでも聞いてくれよ!」

『ありがとうチョッパー』


てててっ、と軽い足音を立ててチョッパーがいなくなる。
隣でサンジくんが細長く息を吐いた。
ため息でもない。そしてこの煙の匂いは…


『…サンジくんって葉巻とか吸ってる?』

サンジ「え?おれのは煙草だな……って、お前にとっちゃ不快だよな。悪ィ」

『どうして?別に不快じゃないよ。それに…僕もうサンジくんの匂い覚えちゃったから、変えないで。君が見つけられなくなる』

サンジ「…そのときはおれが必ずAを見つけ出す」

『頼もしいね』


暗闇の中から僕を救い出してくれるのは、いつでも君だ。
この永遠の暗闇からも、君がいれば抜け出せるはず。


『…約束、守れなくてごめんね』

サンジ「…まだ破られてもいねェさ」

『え…?』

サンジ「おれはまだオールブルーを見つけてないからな。お前とオールブルーを見る。まだ捨てるべき夢じゃねェ」


違うか?、と僕に優しく問いかける。
…酷いなぁ。そんな言い方されたら。


『…絶対、見つけてよ』


諦められなくなるじゃないか。


ルフィ「お〜いサンジ〜!!腹減ったぁ!!!」

サンジ「まったく…今作るから大人しくしてろ!!」


サンジくんの気配がなくなる。
瞼を閉じて、長年考えることのなかった欲望を小さく吐き出した。


『…皆の顔が見たい』


きっと輝いているんだろうな。

15話〜スピリット島編〜→←設定2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (138 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
476人がお気に入り
設定タグ:ONEPIECE , ワンピース , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

もんちゃん - ヤバイ!!めっちゃお話の内容好きぃぃぃ!! (2022年9月17日 14時) (レス) @page10 id: 5340c227df (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:しゅがぁ | 作成日時:2022年9月14日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。