9話 ページ11
ルフィ「そんなひでぇやつ、おれがぶっ飛ばしてやる!」
『…辞めておいたほうがよろしいかと思われます。そのようなことをすればすぐに牢獄行きです』
随分喧嘩っ早いな…
そんなことをしても、麦わらの一味が王国を去れば地獄の日々に逆戻りだ。
「A様、彼らの手を借りてはどうでしょうか?」
『え…?』
「ルフィさんに率いてもらって、国王に謀反を起こすのです。そうでなければ、我々に、A様に、未来はありません…!」
…国民はずっと、国王打倒を考えていたのだろうか。
僕はそれに気づかずに日々を過ごしていたと言うのか。
自分がどうしようもなく不甲斐ない。
「お願いですルフィ様。私達に力をお貸しください」
ルフィ「おう!!もちろん『駄目だ』!…お前、悔しくねぇのか?」
『悔しいに決まっていますよ。僕の不幸の始まりはあの男の元に生まれてきたこと。あの男のすべてが憎くて憎くてたまりません。……ですから、貴方に任せていては男が廃るというものです』
「「!!」」
もう誰も不幸にさせない。
誰にも涙を流させない。
『僕が指揮を執る。国王をその地位から引きずり下ろし、民を護ってみせる。異議はないね?』
?「いや、異議ありだ」
ッこの声は…
とても耳馴染みのある低く落ち着いた声と、この足音、この気配。
『兄さん…』
「騎士団長様!!」
「オーウェン様…!これには、訳が!」
オーウェン「それはそうだろうな。さて、我が愛する弟よ。一つ聞こう」
『ッ…なんでしょうか』
兄と弟という関係でありながら上官と部下である。
今は「騎士団長として」話しかけられている気がして、思わず敬語になる。
オーウェン「どうして兄ちゃんに相談しないんだお前は」
『!?』
オーウェン「Aが全て背負い込む必要はない。俺に任せろ」
張り詰めていた意識がふっと解ける。
あぁ…兄さん。貴方は、なんて優しいのでしょう。
オーウェン「メディスター・オーウェンの名において、ここに宣言する!我々を長年苦しめてきた国王に制裁を!王位を剥奪し、私がこの国を立て直すぞ!」
力強い兄さんの声と民衆の大歓声に鼓膜がビリビリ震える。
ははッ…団結力があるのはいいけど、ちょっと音が大きすぎる…!
サンジ「A…!大丈夫か?」
『う、うん…なんとか。ありがとうサンジくん』
倒れかけたところをサンジくんに支えられる。
本当に君は騎士みたいだよ。
僕も、負けてられないね。
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もんちゃん - ヤバイ!!めっちゃお話の内容好きぃぃぃ!! (2022年9月17日 14時) (レス) @page10 id: 5340c227df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゅがぁ | 作成日時:2022年9月14日 23時