第６話 ページ8
この人･･･なんて言った？
生きる為の場所を提供する？
････良いのか？私なんかの為に
『･･･迷惑になるだろ』
「ガキがそんな事を一丁前に気にしてんじゃないよ！！」
そう怒鳴る女の人
でも本当に怒ってるのではないんだと分かった
････身寄りのない私を気にかけてくれるのか
『･･･じゃあ、よろしく･･･えっと････』
ﾀﾞﾀﾞﾝ「あたしゃダダン･･･このコルボ山の山賊さ」
『･････私はA』
ここはコルボ山って言うのか･･･聞き覚えがない場所だな
とりあえずはここで当分ダダンの厄介になる
ﾀﾞﾀﾞﾝ「掃除･洗濯･靴磨きに武器磨き････窃盗･略奪･サギ･人殺し！！････ここでの事は他言無用だ！良いね？」
前半はまだしも後半は結構物騒だなおい
まぁ･･･いざという時にはやらなければならないかもしれないしな
ﾀﾞﾀﾞﾝ「1日に茶碗一杯の米と一杯の水！これだけは保証してやる！」
『それ以外は自分で用意しろって事か』
ﾀﾞﾀﾞﾝ「物分かりが良いみたいだねぇ！･･･そういうこった！」
『･･･なるほど･･･まぁなんとかなるだろ』
ﾀﾞﾀﾞﾝ「てめぇはなんでそんなに冷静なんだよ！！少しは喚くくらいしねーのかい！！」
『喚いても仕方ないだろ･･･私はやる事をやるだけだ･･･台所借りるぞ』
ﾀﾞﾀﾞﾝ「何をするんだい？」
『そこら辺に散らかってる皿と酒瓶を片付ける』
こう見えて炊事やら洗濯は慣れている
まぁこれからの事を考えて親が叩き込んだだけなのだが
それがこんな形で生かされると誰が思っただろう
案外皿も酒瓶も少なく洗うのもすぐに終わった
ﾀﾞﾀﾞﾝ「A･･･アンタ意外と出来るじゃないか」
『意外とは余計だ』
ﾀﾞﾀﾞﾝ「まぁ良いさ･･･終わったんなら早く寝ちまいな！明日も早いんだからね！！」
私は良くないんだが････
そんな言葉は飲み込みダダンが指差した部屋へと入った
そこには黒髪の少年がむこうを向いて寝ている
コイツが･･･エースって奴か？
････まぁ明日聞けば良いだろう
疑問をかき消した後、床に寝転がり目を閉じた
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