挑発 ページ10
｢ふふふ、久しぶりだねマルコ兄さんの部屋も｣
｢どうせ隣だろ、変わんねェよい｣
マルコ兄さんの部屋に入れてもらい、ケラケラと笑う。マルコ兄さんはおもむろにソファに寝転び、足をはみ出させて言う。
｢んじゃ、おれは仮眠するから、2時間くらいしたら起こしてくれよい｣
｢は！？待て待てマルコ兄さん、ベッド使えよ！船医がそんな真似していいと思ってるのか？｣
私の時にはあんなに言ってきたのに……マルコ兄さんめ、私が忘れたと思うなよ。ベッドに引きずり込まれたの忘れてなんてないからな。
｢あァ？仮眠なんだし平気だろい、それにおれはお前より頑丈だからねい｣
｢そんな理屈通るわけないだろ、私が起こすんだから大丈夫だよ。いいからベッドで寝ろ！｣
渋るマルコ兄さんに引き下がらない私。しばらくじっと睨むと、諦めたようにマルコ兄さんはため息をついた。
｢ッたく……わかったよい。ベッド行きゃあ良いんだろい｣
ゆっくり起き上がってベッドに寝転がったマルコ兄さん。布団の上にぼすっと寝転び、横になってこちらを向いた。
｢……おら、これで満足かい？｣
｢うん！……ふふふ、前とは逆だな。マルコ兄さんが言うこと聞く側だなんて｣
｢生意気言うんじゃねェよい、また引きずり込むぞ｣
｢いいさ、マルコ兄さんと寝るのも慣れたもの。どうせならしばらくここで寝ようかなァ｣
エースが夜中にオヤジの部屋からぶっ飛ばされて他のクルーの寝てるとこに突っ込んでった例もあるし、マルコ兄さんさえ良ければそれもいいかもしれない。
｢…ほォ？言うじゃねェかよい｣
｢ん？ッわ、｣
ぐい、と勢いよく引っ張られて、ベッドの横に座らされる。マルコ兄さんの顔が近くなって、流石に多少恥ずかしい。
｢お前がその気なら、ここで寝りゃあいい。そんな口聞けねェようにしてやるよい｣
どの道お前には教えることもあるしな、と手を離される。私が呆然としていると、マルコ兄さんはおやすみと私の頭を撫でてさっさと眠ってしまった。
｢……やられたァ…………｣
その場にへたりこんで、熱くなった両頬を抑えた。
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猫(プロフ) - 最高です！白ひげ海賊団がもっともっと好きになるような小説でした！更新、無理せずしてください、楽しみにしてます！！！！！ (2021年5月9日 10時) (
レス) id: fb41e475e1 (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - 面白いです！更新楽しみにしてます！ (2021年2月2日 21時) (レス) id: 4bf735c37e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し | 作成日時：2021年1月29日 22時
