ジンベエさん ページ6
それから数日後。私は意識を戻したジンベエさんと仲良くなりたいと思い、彼のいる医務室に来ていた。
｢Aさんだったか……お前さん、わしを怖がらんのか｣
｢ぜんぜん。オヤジを守るためにここまで頑張ってくれた貴方を、どうして怖がるんだよ｣
ケラケラと笑いながら言うと、そうか……と顔を逸らす。ジンベエさんは私がエースの兄妹だと知るなり、気まずそうに言った。
｢それならわしより、火拳のところへ行かんでいいのか？あちらさんも決して軽い怪我ではないぞ｣
｢いいんだよ、私が今会うとエースの気持ちが揺らいじゃう。心からオヤジの船に乗りたいと思ってくれなくちゃあ、意味が無いからね｣
｢そういうもんじゃろうかのォ……まぁええわい。わしも元よりいつまでもここにおる訳には行かんからの、明日にでも発たせてもらう｣
｢え！危ないぞそんな酷い怪我で……！！大丈夫なのか？｣
私が慌てて言うと、今度はジンベエさんが笑う。心配せんでも、お前さんには引けを取らんくらいには回復したわいと言われた。少々ムッとしたがそこは怪我人なので耐えた。が、これで全快したら覚えておけよジンベエさん。
｢私が送ってやりたいところだけど、生憎能力者なんだ。ナミュール兄さんが送ってくれる手筈だから、勝手に帰ることはしないでくれよ。魚人島に報告とお詫びもしなきゃだし｣
｢ワハハハ、わかったわい……お言葉に甘えさせてもらおう｣
絶対だぞ、と念を押していると、怪我の具合を見に来たマルコ兄さんが扉を開けた。
｢よォジンベエ、A。診察の時間だよい｣
｢マルコ兄さん、じゃあ私は席を外すよ。ジンベエさん、またな｣
がた、と席を立ってジンベエさんに手を振る。ジンベエさんは笑って手を振り返してくれた。
｢あァA、待て。今船の中ウロウロしてたら"火拳"と会っちまうことになるよい｣
｢へ？｣
マルコ兄さんにそう言われて、ドアノブに伸ばした手をぴたりと止めた。
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猫(プロフ) - 最高です！白ひげ海賊団がもっともっと好きになるような小説でした！更新、無理せずしてください、楽しみにしてます！！！！！ (2021年5月9日 10時) (
レス) id: fb41e475e1 (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - 面白いです！更新楽しみにしてます！ (2021年2月2日 21時) (レス) id: 4bf735c37e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し | 作成日時：2021年1月29日 22時
