エース ページ21
その次の日。甲板に本船に乗るほぼ全ての隊員が集められ、いちばん広い場所にオヤジ、マルコ兄さん、それとエースがいた。
そこから少し離れたところでイゾウ兄さん、サッチ兄さん、それとティーチがいる。そう、今日はエースとオヤジが、正式に｢親子の契り｣を交わす儀式を行うのだ。
司会進行の役を果たすのはマルコ兄さんとイゾウ兄さん、身元預かり人だったサッチ兄さんや名目上世話係を務めたティーチも神妙な顔でエースとオヤジの盃の交換を見守る。
一方の私はと言うと、甲板の影で隠れている。エースが正式にウチに入ることになるこの儀式の後で私がエースに姿を見せる。それから宴だって兄さんたちと随分前から決めてたのだ。始まる前にマルコ兄さんにはニヤニヤしすぎだ、と小突かれたが。
｢飲んだ……！！｣
2人が飲んだのを確認して、マルコ兄さんが儀式を進めようとする。するとエースが腕の刺青をオヤジ達に見せて、高らかに己を宣言した。みんながその若く、眩しい誓いに目を奪われ、そして、雲ひとつもないような青空の下で新たな末っ子の誕生を喜んだ。
｢……っへへ…！！｣
エースがニカッと笑う。この船では見せることなど殆どなかった笑顔に、自然と私も胸が締め付けられるような感覚がした。
｢グラララララ…………！！……マルコ、そろそろいいだろう。いい加減呼んでやれェ｣
｢！！｣
｢くくくっ、そうだねい。おォい、もう出てきていいぞい。お待ちかねだ｣
マルコ兄さんの声を聞いて、私は物陰からバッと飛び出した。
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猫(プロフ) - 最高です！白ひげ海賊団がもっともっと好きになるような小説でした！更新、無理せずしてください、楽しみにしてます！！！！！ (2021年5月9日 10時) (
レス) id: fb41e475e1 (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - 面白いです！更新楽しみにしてます！ (2021年2月2日 21時) (レス) id: 4bf735c37e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し | 作成日時：2021年1月29日 22時
