▼茶ァしばいとけ ページ5
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「お久しぶりですね。私共からしたらお前みたいなクソ爺はさっさと地獄に堕ちて転生なんぞさせないようにしますのに…」
「えっ、いやお姉さん口悪っ(2回目)」
「ケヒヒッ、生憎まだ死ぬ予定はないからな。精々地獄で見ていろ鬼共。」
「うるせぇ、クソ爺は茶ァしばいとけ。」
「呪いの王に強っ…」
ボソボソとさっきから言葉が聞こえるが無視。呪いの王なんか知らねぇわ。私の前にいるのは長生きし過ぎた老いぼれクソ爺しかいねぇよ。
気持ち悪い鳴き声を上げながら、宿儺の目と口が消える。頬から視線をあげて、器の少年と目を合わせた。
「君のお名前は?」
「虎杖悠仁っス」
「虎杖くん、君はさっさと老いぼれ爺の指を集めて取り込んでください。そうすればあの老害は地獄に落とせますから。」
「勿論ッスけど、お姉さんなんでそれ知って…」
驚き見開かれる目から視線を逸らす。横から視線突き刺さっていた白髪さんを見れば、目隠し越しに目があった気がした。
「人間でも、呪霊でもない。地獄の鬼っていうのも信じ難い。それに宿儺と知り合いみたいしだし……決めた。君のこと、高専で保護させてもらうよ!」
「「はァ?!」」
少女と黒髪の少年の声が重なる。声こそはあげなかったが、私も目をぱちくりさせる。
「保護、ですか?」
「君のこと野放しにしたら面倒くさそうだから、取り敢えず保護って形で高専に来てよ。危害を加えないってことは君の雰囲気で分かるから。」
「まぁいいですよ。どうせ呪術師とは関わらなければいけませんし。」
「よし、そうと決まれば高専に帰ろう!ほら、皆いくよー。」
私と白髪さんの会話でトントン拍子に決まっていく話。高専に保護されることは、鬼灯様に報告しなければいけない。後で電話しよう。至急されたスマホの存在を思い出しながらビルから出ようと足を進めると、タイミング良くスマホから着信音がなる。相手を見れば鬼灯様で、速攻電話に出た。
『もしもし、鬼灯様?』
『すみませんAさん。崇徳天皇回収直後申し訳ないのですが、隣の中学校で呪霊が発生したと報告が入りました。なので、対処よろしくお願いします。』
『は、いや、ちょ』
無理です!、と言おうとする前に電話を切られる。いやまぁ、無理ですと言ったところでやれって言われるのがオチなんだろうけど、せめて1回拒否させて欲しい。
「…すみません、ちょっと用事ができたので隣の中学校に行ってきます。」
▼自らのケツは自分で拭くのが獄卒です→←▼ちゃんと敵ではないんです
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作者名:ななを | 作成日時:2022年8月8日 21時