愛されたい…１２ (ページ16)

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臣side ページ16

Aが
急に下を向いて…､
NAOTOさんと
健二郎くんに､
ゆっくり話し出した…､

俺の手をギュッと握った…､

俺も握り返した…､

Aが話そうとしてる事は分かるから､
俺は口を挟まず､黙って聞いてた…､
健二郎くんも多分同じ…､

でも途中から､
Aは俺を見つめてきて…､

『おみも聞いててな？』

って言った…､

臣「あぁ､ちゃんと聞いてる笑」

と微笑みながら言えば､
Aは微笑んで､話し出した…､

すると､ママのお墓までも年に1回のお盆だけにすると言い出した…､

それにはさすがにびっくりした…､
NAOTOさんも健二郎くんも心配してる…､
理由を聞けば､

『岩ちゃんを見て思た…､』

あぁー､岩ちゃんか…､

NAOTOさんと健二郎くんは､
何故岩ちゃんなのか分かんねぇだろうけど､
俺はすぐに分かった…､

『岩ちゃんはおばあちゃん子で､
大好きなおばあちゃんが亡くなったって聞いた…』

ほら思った通り…､

『でも､岩ちゃんはちゃんと前に進んでる…､
空から見守ってくれてるおばあちゃんの為に､
おばあちゃんが喜ぶように頑張ってる…､』

Aの言う通り…､
岩ちゃんはちゃんと前に進んでる…､

Aを見れば､
今にも零れそうなぐらいの涙を溜めてた…､
だからAを抱き寄せた…､

その瞬間…溜まっていた涙が一気に零れた…､

涙を拭いてやったら､また話し出した…､

『………だから､うちもいつまでも､
ママが亡くなった日…パパが亡くなった日…に､
NAOTOさんが言ったように…､
縛られてたらあかんのやって…気付いた…､
忘れるなんて､もちろん無理やけど…､
いい思い出だけを思い出して…､
泣くんやなくて…､笑えるように頑張る…､』

お前はほんと強いよ…､

『岩ちゃんみたいに…､
強くなりたいって思った…､』

なれる…､
お前と岩ちゃんは似てるから…笑

その後､NAOTOさんは岩ちゃんの事を話し出して､
岩ちゃんが､涙を溜めてた事すら知らなかった…､

NAOTOさんも
Aと岩ちゃんが似てると言って､
Aに何か夢中になれる事を見つけるように､
すすめた…､

それは俺も共感出来た…､

Aが俺の目を見つめて来たから､
「いいよ！」の意味を込めて微笑んだ…､

『………探してみる！笑』

と笑顔で答えた…笑

健二郎くんがAに質問したら､
その答えの方が俺はびっくりした…汗
Aがピアノを習ってて､
Aのママがピアノの先生だった事に…汗