烏野高校バレー部から必要とされなくなった少女 【ハイキュー！！】

第44話 ページ46

徹side



貴「あのねお兄ちゃん…
私、大丈夫だから。もう大丈夫だから！
だから心配しないで。苦しくなんかないよ。

私が辞めるまで気付けなかったって私が言ってなかったんだから分からなくて当然じゃん！

お兄ちゃんのせいなんかじゃないよ。ただ、ただ嫌になっちゃっただけだからさ。

それに、お兄ちゃんが倒れた方が、よっぽど辛いよ。苦しいよ。

だからもう、倒れたりしないでよね」



岩「……もう倒れたりしねーよ」



本当に岩泉兄妹は手が焼けるよねぇ



二人共不器用だからさ。俺が背中押してやんないとダメなんだよ、昔から



先「すみません、岩泉って子、どの病室ですか！？」



1階に行くと受付で女の人に焦った顔で聞いている男の人が居た



恐らく烏野の先生だろう。Aちゃんの事だからすぐに飛び出してきたんだろうなぁ…



及「201号室ですよ、烏野の先生」



先「あ、ありがとう。君は？」



及「青城の及川徹で〜す☆
先生、こんな時ぐらい兄妹水入らずで話させてあげたいんです。だから行かないであげて下さい」



先「……分かった。あ、これ岩泉の荷物なんだけど渡しといてくれ」



そう言って烏野の先生はAちゃんの鞄を俺に渡して帰っていった



鞄持ってきてたって事はAちゃんが何言っても学校に戻らないって分かってたのかな



そんな事を思いながら俺は病院を出る



俺も学校抜け出してきたから戻らないとなぁ



そう思い学校に向かった



少し細い道に進むと見覚えのある後ろ姿があった



あれは…



及「あっれ〜、飛雄こんな時間に何してんの〜？」



影「…一年は五時間授業だったんすよ。部活も今日はオフだったったんで帰ってる所っす。
及川さんこそ何してるんすか」



相変わらず無愛想だねぇ飛雄ちゃんは



及「岩ちゃんが倒れたから病院行ってたの〜」



影「え、岩泉さんが！？」



そりゃあ驚くよね、あの岩ちゃんが倒れるなんて俺、有り得ないと思ってたもん



でもね、飛雄、岩ちゃんが倒れたのはお前ら烏野バレー部のせいでもあるんだよ



及「Aちゃんの事で色々あったからね」



Aちゃんの名前を出した途端飛雄の顔が少し歪む



影「岩泉(妹)さんの事なんて俺には全く関係ねぇんで」



あーあ、そんな事俺の前で言っちゃっていいんだ



流石の及川さんでもそんな事言われちゃあキレるよ☆

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