烏野高校バレー部から必要とされなくなった少女 【ハイキュー！！】

第33話 ページ35

Aside



満足そうな顔をして体育館を去っていく部員達に目もくれずずっと立ちすくんでいる二人



東峰さんはなんで居るんだ



貴「戻らないんですか？」



田「戻らねぇよ」



貴「なんで」



田「なんでってこっちが聞きてぇよ！！」



何を聞くことがあるの？



もういいじゃん。私はもう関係ないんだから



田「おいA！！」



東「おおおお落ち着けたたた田中！」



いや、東峰さんこそ落ち着いて



貴「ねぇ龍。私ね、もう嫌になっちゃったの」



烏野バレー部に居ることが、嫌になっちゃった



南ちゃんが嫌になっちゃった



南ちゃんを嫉妬している自分が嫌になっちゃった



どこかで期待していた自分が嫌になっちゃったんだ



貴「だからもうね、関わらないで」



田「ぶさけんな！そんなの俺は聞かねぇぞ！！」



東「たた田中！！」



田「旭さんも何か言ってやってくださいよ！」



東「……岩泉さん」



東峰さんが私に近づいてくる



貴「なんですか？」



東「…俺さ、実はちょっと前からなんとなく気付いてたんだ。

でも、俺ヘナチョコだから俺がハブられたらどうしようとか、俺が嫌われたらどうしようとか、色々考えちゃって皆に言えなかった…

ごめんね、岩泉さん」



そんな事思ってたんだ東峰さん



ヘナチョコねー…



貴「確かに東峰さんはヘナチョコですね」



東「そうだよねぇ…」



あらかさまに落ち込む東峰さん



いやいや、そんなに落ち込むんだ



貴「でも、バレーやってる時とか、全然ヘナチョコじゃないですよ。凄くかっこいいです」



東「え………本当に？」



貴「はい」



私に色々言ってくる人だってバレーしてる時はかっこいい



これは私の本音



人って好きな事をしてる時が一番生き生きしててかっこいいんだよ



私、一年時はマネ業してる時凄く生き生きしてたと思う。マネ業をするのが好きだったから



でもね、今はもう全然生き生きしてない



それってさ、もうマネ業するのが好きじゃなくなったってことじゃん？



だからもう辞めるの

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