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海を航る人狼 49 ページ8

ハイネス「御免ネ?皇子の訓練してあげてたら遅くなっちゃって……」

ハイネスはどうやら今までシグと一緒に剣の訓練をしていたらしい。

フゼル「兄様……それは言い訳デスよね?まぁ、しょうがないト思いマス」

ハイネス「アリガト。で、王は皇子を探してたンですよネ?ちゃんと連れて来ましたヨ」

ハイネスがシグを持ち上げて、バグスの目の前に降ろすと、シグは直ぐにバグスに向かって走る。

『とおさま!』

そして、バグスに抱き着く。

バグス「んー?訓練どうだった?」

バグスはシグの頭を撫でてやる。
そしてその質問にシグは、

『キツかったよ!でもね、ハイネスかっこよかったー』

何故かハイネスを誉めちぎる。

バグス「だ、そうだ。良かったね、ハイネス」

ハイネス「お、皇子……!」

ハイネスは思わず涙が出る。
それを見たフゼルが、またかと言わんばかりに懐からハンカチを取り出す。

フゼル「兄様……またですカ?」

ハイネス「御免。チョット感動しちゃって」

フゼル「何も感動する部分ナイですよネ?

取り敢えず拭いて下さい」

ハンカチを押し付ける様に渡す。

ハイネス「乱暴に渡すのは良くナイネ?でも、アリガト」

『ふたりって仲良いの?』


フゼル/ハイネス「「……え?」」


『わぁーそろったー!』

きゃいきゃい喜ぶシグ。
どうやら二人がハモッた事が相当面白かったらしい。

バグス「フフッ」

それにバグスは微笑ましく見ていた。

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作者名:樂士 辿 | 作成日時:2016年3月30日 17時

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