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「彼ら」って響きが何となく某学園生活部のあれっぽいよね ページ48

私が織田作と別れて執務室に戻ると、コンコンコンと軽い音が転がり込んできた。
「どうぞ」
と云うと、「失礼致します」と『桜桃』の情報部隊長が入って来た。
「申し上げます!」
彼はハキハキとした声で云った。それを聞き乍、「なんか『申し上げます!』って、この後に『トト〇マ星に伝説の超サ〇ヤ人があらわれました!』とか続きそうだな」なんてぼんやり考えていた私は相当疲れているのだと思う。

「今我々が追っている組織ミミックは、海外の異能犯罪組織でした。彼らミミックは英国の異能機関である『時計塔の従騎士』に狙われ、欧州から日本に流れてきたとの事です」
「そうか。……海外の異能犯罪組織がマフィアや特務課、探偵社のある日本に密入国する事は難しい。誰か国内に裏切り者(スパイ)がいるだろうな。……続けろ」
「は。そしてあの観測手と狙撃手の二人一組(ツーマンセル)による、あまりにも練度の高い作戦は、ミミックの構成員が軍出身であることによります。組織の頭目は異能者の元軍人のベテランで、軍時代からの部下を己が実力で率いています」
大筋は小説通りか。

「首領には報告したのか?」
「報告致しました」
「戦略立案も仰せつかったか?」
「はい。現在、太宰幹部の班と協力し、所謂罠を仕掛けました。首領から、幹部の班に前線指揮は任せ、我々は後方から援護するようにとの御指示を仰せつかりました」
あくまで私達は表立って介入させない気か。太宰さんを追い出すのに必死だな、首領。で私は手元に残しておくと。
「了解した。では、坂口安吾情報員については?」
私が問うと、彼は一瞬表情を曇らせた。安吾さんとは情報員繋がりで親しいからであろうか。あるいは私が安吾さんと親しいからか。
「云い辛いことではありますが――」と彼は前置きし、続けた。
「ミミックが倉庫襲撃で使った番号が、坂口情報員に発行された暗証番号情報と一致しました」
「……そうか。安吾さんがつくほどの組織であれは、普段通り軽く小突いただけでは動かないか。あの人は敵に回したくないと思っていたが……。こうなった以上は仕方が無い。坂口情報員は敢えてスパイとして向こう側にいる可能性がある。こちらの味方か敵かは確認するとして、先ずはミミックの無力化を」
「承知致しました。至急、全ての班に伝達――」
と彼が云ったところで私の携帯が場に似合わぬ軽快な音を鳴らした。
私は「失礼」と彼に云い、携帯を耳にあてた。
「太宰準幹部だ」

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 太宰治 , 転生   
作品ジャンル:アニメ
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サングリア - いえのきあさん» 判りました!定期考査頑張って下さい。私も今日から考査です…(´-ω-`) (2018年11月27日 7時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
いえのきあ(プロフ) - サングリアさん» ありがとうございます!今はテストや課題があってなかなか更新できませんが頑張ります!終わりのセラフもテスト終わったらぼちぼち買うので、お待ちくださいませ! (2018年11月26日 22時) (レス) id: 75f23159f6 (このIDを非表示/違反報告)
サングリア - 黒の時代…更新頑張って下さい! (2018年11月26日 16時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
サングリア - 長くてすみません…(´-ω-`)出来たら2つ宜しくお願いします!更新頑張って下さい (2018年11月24日 7時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
サングリア - クルル、クローリーなどの上位吸血鬼に気に入られて心配される。吸血鬼にしようとしている。渚は四鎌童子、アシェラに出会い、話をしたことがある。四鎌童子と一緒に3年間行動した。渚はその事を覚えていない。かなり謎に包まれた渚の過去 (2018年11月24日 7時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢秋 | 作成日時:2018年2月10日 2時

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