偏頭痛と胃痛 ページ31
「じゃあせめて、次の仕事は一緒に連れていってよ。邪魔しないからさ」
「お勧めしませんね」
私からもお勧めしません。
「犯人捜しや失せ物捜査はともかく、人間関係の
「私の所為で延焼する人間関係って何か素敵」
「ほらね」
この人の人間関係は本当に謎だ。
太宰治と森鷗外が運命共同体のような何かではあった事は知っているが、如何して知り合ったかなんて判らない。
『太宰A』は詳しく覚えてないし、それどころか只々兄に引っ付いていただけだから。
今から三年程前の『
しかもそこは映画特典や文庫版で読んでいた『桃島A』も知っている。
肝心な記憶についてはこの世界で情報を集めるしかないのだ。
閑話休題。
「太宰君、他人の仕事に頸を突っ込む前に、何か趣味を持ったらどうです? 自'殺未遂よりもう少し健康的な奴を」
「趣味って云ったってさあ」
あ、今の表情子供っぽい。私にはいつも見せてくれないのに。
「チェスや碁は簡単すぎてつまらないしさ、何かある?」
「
「私疲れるの嫌い」
「学問は?」
「面倒だなあ」
「では料理……いえ、何でもありません」
安吾さんは首を折り、口元を抑えた。心做しか顔色が悪く見える。
……余っ程なんだな。
「そうだ、私新しい水炊き鍋のレシピを開発したのだよ。今度試食してくれないかな? 名付けて『超人スタミナ鍋』、食べると何時間走っても疲れない、夢の……」
「絶対に厭です」
「それ劇物の間違いでは?」
顔を引き攣らせ云うと、安吾さんは蒼白い顔をしながら、矢張りそうですよねと返してきた。
「疲れないのなら、仕事の前には良さそうだな」
「……織田作さん、それです。貴方が突っ込まないから、太宰君が暴走するんです」
その発言の所為で更にこの場が混沌と化す。
「マスター、金槌はあるか?」
「ありません」
「ないのか」
「ないなら仕方ないねえ」
「ああ……仕事帰りに早速頭が痛い……」
「胃薬も要ります?」
「働きすぎだ安吾」
「働きすぎだね」
「色々と働きすぎです」
テンポの良すぎる会話をしていたら、安吾さんは睨むように私達三人を見比べた。
「そのようです」
心底頭が痛そうであった。
639人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
【文スト】三者鼎立? 知ってたよ、此の野郎←【文豪ストレイドッグス】【太宰治】...
場地(妹)は超生物の生徒 II
もっと見る
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サングリア - いえのきあさん» 判りました!定期考査頑張って下さい。私も今日から考査です…(´-ω-`) (2018年11月27日 7時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
いえのきあ(プロフ) - サングリアさん» ありがとうございます!今はテストや課題があってなかなか更新できませんが頑張ります!終わりのセラフもテスト終わったらぼちぼち買うので、お待ちくださいませ! (2018年11月26日 22時) (レス) id: 75f23159f6 (このIDを非表示/違反報告)
サングリア - 黒の時代…更新頑張って下さい! (2018年11月26日 16時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
サングリア - 長くてすみません…(´-ω-`)出来たら2つ宜しくお願いします!更新頑張って下さい (2018年11月24日 7時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
サングリア - クルル、クローリーなどの上位吸血鬼に気に入られて心配される。吸血鬼にしようとしている。渚は四鎌童子、アシェラに出会い、話をしたことがある。四鎌童子と一緒に3年間行動した。渚はその事を覚えていない。かなり謎に包まれた渚の過去 (2018年11月24日 7時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夢秋 | 作成日時:2018年2月10日 2時