[HiGH&LOW]SWORDの愛されし末っ子2 (ページ28)

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「「「「「A」」」」」

部屋の入り口に"家族"が居た。

スモーキー、タケシ、ピー、ユウそしてララ。

ララ、帰ってきてたんだね、無事で良かった。

広斗がいるから大丈夫だとはわかってたけど。

「「Aっ」」

家族の間をすり抜けて広斗と雅貴が。

広斗は焦ったような表情で、雅貴はいつものようにニコニコ笑ってる。

「「A」」

「痛ぇなっ」

「何すんだよっ」

ROCKYとKOOが広斗と雅貴を押し退けた。

どこか困ったような表情の二人。

「「「Aっ！！」」」

声だけが聞こえてくるけど、コブラとヤマトとダンくんみたい。

家族の後ろに姿がちょっと見えるんだけど、コブラ、背が高くなってない！？

たん瘤……??

そして

「「Aちゃーん」」

ひょっこりベッドの窓から顔を出したのは、ムッくんと関さん。

二人ともニコニコ。

一体何事？

こんなに皆集まるなんて……。

もしかして……？

思い至れば、涙がまた溢れてくる。

『泣くなっつってんだろーが。で？お前のどこが１人だって？』

またしても流れる涙をゴシゴシ拭かれながら聞かれる。

「皆、お前が風邪引いたって聞いて飛んで来たんだぞっっ」

と、笑って加藤さん。

「お嬢」

「嬢」

「右京さん、左京さん」

よっ。と手を上げてくれる二人。

……あたしのために、みんな来てくれた。

そして握られてる手を見る。

日向さんも来てくれたんだ。

ゆっくりゆっくり皆を見ていくと、１人１人と目があって声を掛けられ笑ってくれる。

名前を呼んでくれる。

うん、うん！！

「日向さんっ」

『あ？』

「あたし、全然１人じゃなかった！！」

いつの間にかこんなにもあたしの周りには大事な人達がたくさんいた。

泣き笑いでそう言うと

『おう』

日向さんは不敵に笑った。