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「…………」



体が熱い……喉が痛い……。


何コレ……?



「A」


「……ズモーギィー」



変な声が出た。


重たい瞼をなんとか開けると視界いっぱいにスモーキーの顔が。


眉がハの時で今にも泣きそうな……。


どうしたの??

そんな表情、スモーキーには似合わないよ?


いつもみたいに笑って……



「風邪だ。熱がある」


「っっ」



おおおおおお……。

これが風邪というやつか……。


つっ、ツラいね。

こんなにツラいんだね、風邪って。


コブラもこんなツラい思いをしてたんだね……。



「ちょっとコブラを殺ってくる」


「!?」



なんで!?

声が出ないからツッコむことも出来ないよっ。



「大事な家族に風邪を移しやがって……」



コブラのっコブラのせいじゃないよっ。


声が出ないので、ブンブンと首を横に振る。


……う"。



「大丈夫か??今、ララを……」



ガッ!!


あたしはなけなしの力でスモーキーの腕を掴んだ。



「どうした?」



さっきので懲りたあたしは慎重に首を振る。


ダメ……、ララはダメ。



「ララは呼ぶなと?」



わかってくれたスモーキーに頷く。


ララは今日、広斗とお仕事に行ってるのだ。


邪魔はしたくない。



「寝て…れば……平気だから。飴もあるし……」



思い出したあたしは飴を取り出す。


ジェシーさんから貰った飴。


あの人は気付いてくれてたのかな……?

だから、あの時手を……。


そんなことを考えてたら飴の袋を開けてくれたスモーキーが



「あーん」



真顔で"あーん"を要求してくる。



「ふふ」



それが少し面白くて笑いながら口を開けると飴が入ってきた。


スッキリしたちょっと酸っぱい飴。



「少し寝ろ」


「ん」



スモーキーに頬を撫でられ、安心して眠ろうとしたけど、目を閉じた瞬間に過った"赤"。


そう……だっ!



「スモー……キィー」


「ん?」


「左京さ……んは?」



わざわざ手紙の返事を持ってきてくれたというのにっ。



「とても心配していたが、「お大事に」と言って帰った」


「そ……か」



申し訳ないことをしたな……今度会ったときに謝ろう……。



「これを預かった」


「あっ!」



手紙!!


あたしは両手で5枚の封筒を大事に受け取った。


嬉しい。


ソッとそれを抱きしめて目を閉じた。

早く読みたいなー。



「おやすみ、A」

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設定タグ:SWORD , 日向 , ハイロー   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:めっこ | 作成日時:2019年9月1日 13時

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