[HiGH&LOW]SWORDの愛されし末っ子2 (ページ12)

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コブラの額に乗せてる氷を何回か替え、掃除もすんだ。

でもコブラはまだ目を覚まさない。

「ちょっと買い物に行こうかな」

冷蔵庫にはスポーツドリンクなどもなかったし。

病人でも食べれるようなものを幾つか買っとこう。

コブラを見るとさっきよりは幾分楽になったのか、幼い表情で眠ってる。

いつもあたしが見る表情は無表情が多いから新鮮だ。

でもその無表情無口でも、とてもSWORDや仲間想いなのは知ってる。

今あたしがこうしてここに居れてSWORDの皆と仲良くなれたのもそのお陰だ。

だから早くコブラには元気になってもらいたい。

「いってきます」

小さく声をかけて部屋を出た。

来る時に見つけていた壇商店を目指す。

そしてその駐車場に3つの影を見つけた瞬間、あたしは走り出していた。

「おっ？おーーっ！Aちゃんやんけっ！べっ！？」

まず満面の笑みで手を振ってきたダンくんの顔面に蹴りをいれ

「お前っ」

ビックリしてるテッツの頭に拳骨をし

「なんっっっ」

あんぐり口を開けるチハルの頭に踵落としをくらわした。

「「「～ッ！！」」」

「病人の部屋を汚すなっっ！！」

ムフーッと鼻息荒くそう言えば

「「「すみませぇん……」」」

と返事が返ってきた。

「ん？そこに居るのはAか？」

「！！」

聞こえてきた大きな声に振り返れば、ヤマトが立ってた。

いつもの笑顔で。

あたしはヤマトのこの笑顔が大好きだっ。

「ヤマトッ！！」

ヤマトに勢いよく抱きつく。

ヤマトは微動だにせず抱き留めてくれる。

「どうした？何かあったのか？」

「コブラが倒れたって聞いて」

「まさかわざわざ見舞いに来てくれたんか！？」

「うん！」

「そっか！ありがとなっ！」

顔を上げればヤマトと目が合って、二人で笑いあった。

「「「………………」」」

恨めしげに3人から見られているけど、知らない。

壇商店で必要なものを買いコブラの家に戻る。

もう仕事もやることも終わったというヤマト達と一緒に。

荷物はダンくん達が持ってくれた。

「コブラ？」

「A……？」

「起きたんだねー。ちょっと待ってよ」

上半身を起こすのを手伝って、お水を飲ませる。

よっぽど喉が渇いていたのかすぐに飲み干した。

「じゃあお粥食べようか」

「……ああ」

お粥を食べたら薬を飲んでもらわなきゃね。