八十話という名の【渋谷事変】 ページ32
七海「2人を頼みます」
そう残してこの場を後にした七海さん。
あの後、 “帳” を馬鹿力の悠仁が殴ってみるも、ビクともしなかった。
だからこそ、相当頑固な “帳” という事になる。
『普通の “帳” の原理を無視しているのなら、目立つ場所に基があると考えるのが妥当ですよね』
私がそう言うとある一点に視線が集まる。
『茈蒼・影鷹』
私は自分で出した式神と恵が出した式神でビルの上へと登っていく。
『みーつけた。』
自然と口角が上がっていくのが分かった。
3人……正しくは2人かな。
相手の様子を見ながら式神から降り、屋上に着地する。
そして “帳” の基を猪野さんが壊そうとすると、何かに驚いていた。
……３本だったのか。
そう思い男の呪詛師を見てみると、悠仁が持っていたワイヤーに搦められて落ちていくところだった。
あっちは悠仁と恵に任せるとして……
『猪野さん私達も行きますか』
猪野「おう。カワイイ後輩もできたことだし、ここいらで活躍してボチボチ俺も1級術師になっちゃうぞ」
そう言うと猪野さんは術式、【来訪瑞獣】の1番、「獬豸」で攻撃する。
あれ追尾も出来るのか、いいな。
しかしさっきから “孫” と呼ばれる人があのお婆さんを守っているのが気になる。
猪野さんに加わるか。
『茈赫・影操。』
『猪野さんは孫の方をお願いします！』
私が言うと標的を移して貰えたので、あのお婆さんに攻撃する。
幾らお婆さんだからといって、相手は呪詛師。倒すことには変わりない。
しかし中々猪野さんの方が手こずっているらしく、此方も攻撃に集中出来ない。
私が攻撃対象を逆にしようと声を掛けようとすると、相手の雰囲気が変わった。
『遅かったか』
婆「禪院甚爾」
『！！？』
“禪院甚爾”
またあの人が居たりしたら、今は悟さんも傑さんも居ない。
……私が戦うしかないか。
婆「どうじゃ？孫」
孫「うん。いいよ婆ちゃん。今までに無い。」
そういう孫の顔は、甚爾さんの顔になっていた。
『あの人は強い。兎に角猪野さんは下にいる恵と悠仁と合流してください！ここは私が相手をするので』
戸惑っている猪野さんに声を掛け、どうにかして逃がす隙を与えようとするが簡単には行かない。
『チッ、茈赫・影鏈堕黒』
何とか甚爾さんの相手をしているが、なかなか厳しい……
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くーく812(プロフ) - プスメラさん» 初めまして、コメントありがとうございます！ 今の所、この小説のオチは未定ですが、五条悟オチにしようと考えております (2021年2月2日 17時) (
レス) id: a492753dce (このIDを非表示/違反報告)
プスメラ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか？お願いいたします。続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年1月25日 14時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くーく812 | 作成日時：2020年4月27日 17時
