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ゲームをしようと思えば、スマホからのバイブ音が。
ゲームを楽しみにしていた私は現実に引き戻されるような、そんな感じがした。
いきなりなんだ、と思ったら某メッセージアプリの通知だった。
志麻くんかな、と少し期待してしまったがその期待はすぐに裏切られて、送り主は大学の同級生からだった。
同級生の彼女とメッセージのやり取りをしたのは1年前が最後。
仲が良いと聞かれれば曖昧に首を振り、仲が良くないと聞かれれば首を振る。
そんな友人、とも呼べないような彼女。
なんだ、なんだ、と思いトーク画面を開けば要件がズラリと。
簡潔に言ってしまえば、大学時代から付き合っていた彼氏と結婚をするらしく、式に来てくれないかというお誘い。
まだ、恋愛関係が続いてたのか、と第一声に思えてしまう。
人の恋愛にはあまり興味はない。
彼女たち続くのかなぁ、って思ってただけ。
まぁ、彼氏さんも爽やかな好青年って感じだし彼女もとっても美人。
お似合いじゃないのか。
別に断る理由もなさそうなので了承の言葉を簡単に送っといた。
招待状は数日したら届くらしい。
♢♢♢♢♢♢♢
彼女の話も終わりいざゲームをしようと椅子に座ってもやる気がおきなかった。
無理はない事だろう。
周りが幸せになってく中で、私だけがなにも変わらない。
幸せも見つからない、大切な人もいない。
そんな事実を突きつけられたような気がして気分はだだ下がり。
私、とっても情緒不安定じゃん。
自覚してるだけで良い方かな、と思いソファに沈んだ。
ブブッ、と今日2度目のバイブ音がなり憂鬱になり始めた。
またあの子の幸せアピールを見なくちゃいけないのだろうか。
あの子は無意識にやっている事だろうけど今の私には受け取れる自信はない。
通知をみればまたメッセージアプリ。
よく文字をみると「志麻」の文字が。
『今日、一緒にゲームしない?』
目を何度も、何度も擦っても、待ち遠しかった彼からの誘い。
彼のこんなとこが好き。
弱っている時はいつも分かってくれているかのようにゲームに誘う。
その時のゲームはずっとやり続けていいほど楽しくて、ずっと大切にしたい時間。
『うん、やろ。』
すぐにメッセージを返して、ゲーミングチェアに座った。
本当に志麻くんはいつも私を見てるかのように私をよく知っている。
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ごしき(プロフ) - 束感まつげしかさん» コメントありがとうございます🥲💕私の作品に巡り会ってくれてほんとに嬉しい限りです🙏😭更新も何気なく、不束者の作品ですがご愛読の方よろしくお願い致します🙇♀️ (2023年1月31日 22時) (レス) id: 7aacfb800e (このIDを非表示/違反報告)
束感まつげしか - コメント失礼します🐱以前読んだことのある作品でもう一度巡り合ったので読み直しました◎💗久しぶりに続きも更新されていてわくわく感がすごいです😽愛読させていただきます◎💗 (2023年1月31日 22時) (レス) @page18 id: 28b1a8c3b0 (このIDを非表示/違反報告)
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