マーガレット.４【 隼×翔 】

できること ページ25

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Aside




『あの、北人くん？これでほんとに翔吾くんがヤキモチするの？』


北「うん、バッチリ。本当にその女の人はマネージャーさんだから気にしないでね？」


『…でも、すごく仲良さそうだった』


北「Aちゃん、もっと自信持っていいんだよ？翔吾の彼女はAちゃんなんだから。」




…ズキッ って心が痛かった

翔吾くんの彼女は私
その言葉が、すごく重かった


このまま翔吾くんを裏切っていいの？
前みたいに、傷付けてしまうの？
臣の次は翔吾くん？
…そんなのダメに決まってる



…なんで、結ばれてしまったんだろう
もし出会わなかったらこんな思いしてなかった
翔吾くんのことも、傷付けずに済んだのに




『…ねえ、北人くん。好きって何だと思う？』


北「え？…心の底から愛しいと思うこと、かな。」


『…心の底から、』


北「…何に悩んでるの？僕で良かったら聞くよ？」


『…あのね？』




自分自身の気持ちがわからない って
翔吾くんの事を裏切るのが怖い って
はーくんの気持ちにも応えてあげたい って

今悩んでいることを、初めて人に話した


そしたら北人くん、軽蔑せずに
うんうん って頷きながら全部聞いてくれたの




北「考えすぎだよ、Aちゃん。」


『考えすぎ？』


北「翔吾の事も、隼さんの事も、っていろんな事を一気に考えてるからきっと自分の気持ちもわからなくなってるんだと思うよ？」


『…どうするのが正解なのかな』


北「Aちゃんが思うように行動してみな？
きっとその道が、正解だと思うから。」








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『今日はありがとう、北人くん』


北「本当に一人で大丈夫？送っていくよ？」


『大丈夫だよ、ちょっと考え事もあるし。じゃあ、ばいばい』


北「待って、一つだけ言わせて。翔吾はこの世で誰よりもAちゃんの幸せを願ってるから。
…じゃあまたね、Aちゃん。おやすみ。」




…北人くんの言葉に、涙が出そうになった

そうだよ、いつだって翔吾くんは、私の事を想ってくれてた
自分の事よりも私を優先してくれてたし
私の幸せが俺の幸せって言ってくれてた


そんな翔吾くんにできることってなに？









…いつまでも逃げてばっかじゃだめ。

ちゃんと向き合わなきゃ。





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