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止まらない ページ15

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Aside



はーくんにおんぶされて連れてこられたのは、はーくんの家だった
ここに来るのは二回目だったかな
1回目は、はーくんが風邪引いた時だった


寝室に連れてきてくれて、
ベッドの手前で優しく床に下ろしてくれた
…と思ったら、すぐに強く抱き締められた




隼「…何もなくてよかった、」




私の首筋に顔を埋めながらそう言うから
止まった涙が、また私の頬を濡らした

泣き止んでから、はーくんがそのままの体制で
ぽつり、ぽつりと話し始めた




隼「…俺、あかんなあ。
Aの事を諦めようと思っても、無理やわ。

…今こうやって抱き締めてる時も、好きって言いたくて仕方ない。」


『はーく、ん、』


隼「…覚えてる?前もAがストーカーに追われてた時に、僕が助けに行った日の事。」


『お、ぼえてるよ、』


隼「…あの時も、こうやって抱き締めたなあ。
Aはこうやって震えながら泣いてた、、」


『…はーくん?どうしたの、?』




私がそう言ったら、私を少しだけ持ち上げて
横にあったフカフカのベッドに私を押し倒した


私のことを上から見下ろしてる目線は
色っぽくて、でも悲しげで。

そんな目線から、目を逸らせなかったんだ




隼「…他の男と喋らんといてや、
なんで翔吾と、より戻したん。なんでよりによって翔吾なん、?」


『はーくん、?』


隼「…好きで好きで仕方ないのに、すぐ誰かのものになってしまう、
想いを伝えたくても、神様に だめだよ って言われるから、今まで伝えへんかったけど、もう無理や」


『、っ…』




はーくんはもう一度、私の目をしっかりと見た
一文字ずつに、想いを乗せてこう言った。







隼「……好きやで、A」







私はなんて言ったらいいんだろう?
いや、言葉にするなんてことはしなくていいか
だって私の頬を濡らしている正体が
私の想いを表していると思うから。


こんなにも心から愛おしいと思うのは何故だろう?
はーくんの口から 好き と聴けたから?

…今のこの時間だけは、心から翔吾くんの事を嫌いになった




隼「A、僕は本気だよ。翔吾から奪ってみせるから、」




はーくんの言う言葉の一つ一つに
涙が溢れて、止まらないんだ
どうしようもなく溢れる想いに、
どうしたらいいかわからないんだ。




隼「だから待ってて…おやすみ、A」




記憶が途切れる前に見えたのは
私の顔を優しい顔で見つめる
はーくんの微笑んだ顔だった





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さくらんぼ(プロフ) - ®?さん» お返事遅くなりすいません!期待に添えるように書いていくつもりですが、、笑 いい感じにその期待を裏切っていくかも知れませんよ??笑 これからも読んでくださると嬉しいです!! (2018年10月3日 19時) (レス) id: 883f9fddcc (このIDを非表示/違反報告)
®?(プロフ) - 翔吾くんオチ希望だったので今の感じが嬉しいです(;_;) (2018年9月23日 22時) (レス) id: 9064d531a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくらんぼ | 作成日時:2018年9月22日 21時

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