マーガレット.４【 隼×翔 】

忘れる方法 ページ12

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隼side



傍にきてくれたAに 別に何も無いよ って
遠回しに傷付ける言葉をかけてしまった
そしたら目を伏せて俯いたA
…そんな顔させようと思ったんじゃないのに、

あー、もう…なんでこんなに
上手くいかないことばっかなんだろう
練習は上手くいかないし、Aは凹ませちゃうし
僕にできることってなんだったっけ？


笑うこと？元気でいること？
…ううん、違う。そうじゃない。
Aを笑顔にさせることだよ
それだけが唯一僕にできることなんだ




隼「…A？僕怒ってないよ。ただちょっと落ちてただけだから、気にしないで」


『……ほんと？怒ってない？』


隼「うん、だから笑って？Aが笑ってくれなきゃ僕も笑顔になれないよ、笑」




Aに笑ってほしくて
作り笑顔を作って微笑んだら
Aが僕の顔を見て、顔を歪ませた




『……やだ。それ、やだよ、』


隼「え？」


『無理して笑わないでよ、そんなはーくん見たくない。いつもの笑顔じゃなきゃやだよ…』




そう言って僕の頬を小さな手で包み込んだ
その手は、優しくて、暖かくて。



僕はいつも、笑顔でいるようにしてた
僕が笑っていればみんなも笑ってくれるから
どんなに辛くてもしんどくても、常に笑ってた
僕がしんどいなって思ってても誰も気付かないし
だから僕はいつも笑うようにしてた


でも、Aだけは気付いてくれるんだ
アクロバットの練習が上手く行かなくて
ちょっと落ちてる時は必ず僕の所にきて
大丈夫だよ って、はーくんならできる って励ましてくれる

今だってそうだよ
無理して笑顔を作ったら、気付いてくれた
いつも一緒にいるメンバーでさえもわからないのに
絶対にAはわかってくれる






…そういうところが、好きなんだよ
離れられない理由なんだ、

離れられるなら今すぐに離れてる
だってこのまま想っていても叶わない恋だし
幸せになんてなれないってわかってる



でも一緒にいる中で沢山Aの優しさに触れると
どんどん沼にハマっていって抜けれなくなる

毎日笑顔でいる所とか
困ってる人はすぐに助ける所とか
誰かの為に怒れる所、泣ける所とか、、

数え出したら止まらないくらい溢れ出す
Aへの熱い想い








好きな人を忘れる方法があるなら教えてくれよ
いくらでもお金は払うから。

…って、何度思ったか、Aは知らないんだろうな



知って欲しいけど、知られたくない僕だけの秘密





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