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*yoohei side
お喋りをしながら下ごしらえを終えたところで
今日の主役、ひき肉が取り出されて
「トマト缶とピューレと、赤ワインは出してあるし・・・
あ、ケチャップも少し入れようかな」
トマト関連を総動員させて、
ケチャップは思い付いた感じだから
きっとレシピに載ってないオリジナルかもしれない。
まあ似たようなもんだから、
入れたとしても変な味にはならないだろうけど。
こんな風にふたりで騒がしく料理を作るのは楽しくて
悪くないなって思った。
自分ひとりじゃ自炊なんてする気になれないけど、
Aちゃんがいてくれて
一緒に作るのならいいかもしれない。
「洋平さん、ちょっと食べてみてもらっていいですか?」
小さなスプーンにすくわれた
ボロネーゼの具が差し出されて、
味見役を仰せつかった。
「熱いかもなんで気を付けてください」
そうだね。
口の中を火傷したらボーカル撮りに影響あるかもだし
そこは気を付けた方が良さそうだね。
「えー、じゃあふうふうしてよ」
「え、私が?」
「うん、して?」
「・・・」
目の前でやることが少し恥ずかしいとでも思ったのか
ちょっと戸惑った顔しながら
彼女が息を吹きかけて冷ましてくれて
「このくらいで大丈夫ですか?」
「そ?じゃあ、はい。あーん」
そう言えば、こういうのは今まで
あんまりやったことなかったかも。
彼女に向かって大きく口を開けて、
食べさせて?とおねだりした。
「うーん。
悪くないけどなんか足したい感じはあるかも」
「え、ほんとですか?」
今度は彼女が具をすくって
ふうふうした後、口に入れた。
「あー・・・、
確かにちょっとぼやけた感じしますね」
「でしょ?なんか足したいよね?」
「味を締めればいいってことですよね?」
「んー、胡椒とか入れてみる?」
「あ、そうですね。
味自体はあんまり濃くしたくないですし、」
そう言いながら彼女が
ブラックペッパーを手に取った。
*
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叢雲(プロフ) - あゆさん» お返事が遅くなってしまってごめんなさい!無事最後まで書くことが出来ました。離れている2人を一緒にするのが難しくて、なんとか良い形に出来たかな?と思っています。実際にいるかのように感じてもらえるなんて本当に嬉しいです。こちらこそありがとうございました。 (2020年11月18日 10時) (レス) id: 20c97c0965 (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - 完結おめでとうございます。何だか私の中では本当にいるような2人で、幸せが続く形での終わりで良かったね、と思いながら何だか寂しいような気もして、今までのシリーズのことを思い返していました。本当にとても素敵なお話でした。お疲れ様でした。有難うございました (2020年11月10日 0時) (レス) id: 04aabc6300 (このIDを非表示/違反報告)
叢雲(プロフ) - 吉野さん» 完結しました!ほっこりしていただけたのなら幸いです(^-^)お読みいただいてありがとうございました。吉野さんも体調に気をつけてお過ごしください(*^_^*) (2020年11月8日 0時) (レス) id: 1deb3d5bb8 (このIDを非表示/違反報告)
叢雲(プロフ) - 瑠々花さん» 無事、完結することが出来ました。瑠々花さんの原動力になっていたなんて嬉しいです(^▽^)お読みいただいてありがとうございました! (2020年11月8日 0時) (レス) id: 1deb3d5bb8 (このIDを非表示/違反報告)
吉野 - 完結お疲れ様でした(^_^)ゞとてもほっこりしたお話で、良かったです(≧∇≦)bまた新作を、書かれるのを、楽しみに待っていますねo(^-^)oワクワク物凄く寒いので、身体に気をつけて、素敵な毎日をお過ごしくださいませ(*ゝω・*)ノ (2020年11月7日 20時) (レス) id: 39e224bf48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:叢雲 | 作成日時:2020年8月23日 0時