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*
「よーし、取り敢えずひと通り返したから
寝よっかあ！」
俺が大きく伸びをすると、彼女が「はーい」って
今も昔と変わらないお返事をしてくれて
一緒にベッドへ向かった。
「今日はほんとにお疲れさまでした」
「うん、お疲れー」
「おやすみなさい」
「ん、おやすみー」
「・・・あの、洋平さん」
「ん？」
大の字でベッドに寝転がる俺に
彼女は戸惑った様子を見せて
「腕、どけてください」
「なんでよ？
腕枕できるようにしてるんですけど？」
「でも疲れてるのに」
「へーき、ほら、早く」
腕をぱすぱすと枕にぶつけて、
早くここで寝てって催促した。
「大丈夫ですか？」
「へーきだから、ほらー、早くー」
「じゃあ疲れたら言ってくださいね？」
「ん、分かったから」
ちょっと遠慮がちに俺の腕の上に横たわった
Aちゃんに抱き着いて、
鼻先が当たりそうな距離まで顔をぐっと近づけた。
「今日どうだった？楽しかった？」
「はい、めちゃくちゃ」
「そっか、良かった」
やっぱりそこが一番大事だから、
楽しかったって聞いて安心して。
「んじゃ、良かった所はどこですか？」
「良かったとこですか？」
全部って言いたいところですけどって言いながら
うーん、てちょっと考えたあと
「リクエストした曲、全部聞けました！」
って満面の笑みで返してきた。
ああ、それ分かってくれたんだって
俺もちょっと嬉しくなって。
「映像も良かったですしー・・・、
あ、スタジアムでspyはズルイですよ。
絶対泣くやつじゃないですか」
とか
「Run Away良かったです！
最初にタラーリララーリララーリって歌ってたの
すごく好き！」
とか
ここもあそこもって、たくさん答えてくれて。
細かいところまで色々覚えてるなあって
黙って聞いてたら
「洋平さんが降ってきた銀テープを指に絡めて
風になびかせてたの、
映画のワンシーンみたいで素敵でした！」
なんて、突然俺自身のことを言われた。
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作者名：叢雲
| 作成日時：2018年9月1日 0時
