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*
スマホで次々に返信を続けていると
Aちゃんが俺の隣に座ってきた。
「ごめん、メッセージいっぱい来てて。
もう眠い？」
「まだ全然大丈夫です」
「ほんと？じゃあちょっと待ってて」
俺が返信を続ける横で、
彼女もスマホをぽちぽちといじり始めた後、
しばらくするとやることがなくなったのか、
俺のスマホを覗いてきた。
「ひとりひとりに返してるんですか？」
「うん、まあ一応ね」
「すごい数のメッセージ来てそうですね？
大変そう」
「この仕事やってるとどうしても顔が広くなるからね。
仕方ないかなー」
「抜けちゃったり忘れちゃったりとか
しないんですか？」
「まあその時はしょうがないから、
『え、返してなかった？ごめん！』って」
俺がそう言うと彼女が吹き出して、
「え、なんか適当じゃないですか？笑」
「しょうがないんだよ。
顔見知り程度のやつもいっぱいいるし、
でもどこで仕事に繋がるか分かんないから
そこはこう、うまーく上手にね笑」
えー、仕事に貪欲な洋平さんらしいですけどって
また笑って
「でも、そこはあんまり聞きたくなかったです」
「なに言ってんの。
理想だけじゃ食ってけないんだからね笑」
そんな話をしながら返信を続けて、
ふと時計を確認すると明け方4時を過ぎていた。
「あー、やばい。もうこんな時間じゃん。
Aちゃん、眠くないの？」
「そうですね、なんか頭が冴えちゃって。
今日のライブを何回も思い返しちゃいますし」
「ふは、それは嬉しいけどもう4時過ぎてるよ？
大丈夫？」
「そう言う洋平さんこそ眠くないんですか？」
「うん、俺も全然。
ライブ後でちょっと興奮状態なのかな」
メッセージを打ち込みながらそう言うと
「あ、公式きた！」って
再びスマホをいじり始めた彼女が反応して。
「ああ、それ今俺が先輩宛てに書いたやつ笑」
「これ、完全に私信じゃないですか笑」
「でも、先輩への返信は大事でしょ？」
「だからってオフィシャル使います？」
「だって向こうが使ってるから
俺も同じように返した方がいいかなー？って笑」
そうこうしながら、
なんとか貰ったメッセージへ返信を終えた。
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作者名：叢雲
| 作成日時：2018年9月1日 0時
