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*

俺、ほんとは朝の寝起きは良い方なんだけど、
Aちゃんが泊まってくれたときは
彼女と戯れていたくてよくやる朝のじゃれ合い。

それも、彼女が夏休みの間は毎朝こうやって
ふざけ合えるのかと思うと、
いつもと違ってちょっと特別に思えて。

もう少しだけじゃれてたい、なんて
この時間が少しでも長く続いてくれればいいのにって思った。

「もー、洋平さん！そんなに余裕ないですよ？」

「え、そうなの！？」

いつまでもうだうだと起き上がろうとしない俺に
そんな言葉が放たれて、

もしかしてこんな悪ふざけしてイチャついてる
場合じゃない？

そんな風に頭が冷静になったところで
「遅刻しちゃいますよ」って言われて、

イチャイチャタイムに終わりが告げられたことを
残念に思いながら体を起こした。

寝室を出るとAちゃんが言っていたとおり、
すでに朝食が用意されていて

「お、なんかいつもより多くない？」

「あ、N.Y.の朝ご飯の写真がボリュームあったので
少し多めに用意してみたんですけど」

「あー、あれね。うん、まあ朝ご飯というより
ブランチよりだったんだよね」

「え、そうなんですか？
じゃあ多かったら残してください」

「ん？だいじょぶ、こんくらいなら全然いける」

いつもなら自分ひとりだと面倒に思えて
適当に済ませちゃう朝飯も、

Aちゃんと一緒にいることで
ちゃんとした朝ご飯を食べられるのが
なんだか幸せだなって思えた。

*