いらっしゃい ページ10
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食後のパフェの糖分も回り饒舌になって、居候のことをジョンハンに話すと「ウケる」で片付けられた。特にこういう反応を求めてたとかはないから、1度その話題は沈んだ。
「はあ、なんで俺Aとパフェ食ってんの?」
「ごめんな…」
「いや別に…、俺だったら、居候が女子大生で友達呼ぶってなったら直で帰る」
「うそ、それは意外。ジョンハンすごい嫌がりそうだし、居候とかも」
「すげえヤだけどな?」
「他人事だからって…」
ふん、って鼻で笑うジョンハンは美しいから許してしまう。
美しいと言えばジュンさんもだけど、今日は出勤していないらしい。
わたしの提案ではなくジョンハンから「ここのカフェにしよ」と言われたので来ただけなんだけど、…ストーカー予備軍ではないことを分かってほしい。
心の中で、見えない誰かにそう弁解していると、ミンギュからのメッセージ。『Aさん帰ってきて』とのこと。かわいい。
「…ジョンハン、は来ても…アレだな」
「野郎ばっかのとこには行きませーん」
「口悪いの直しな…?」
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「おかえり…、アレ?」
「どうもー」
「…どう、も?」
ミンギュが出迎えたのは、家主であるわたしではなく、なんだかんだで『面白そうだから』という理由で来たジョンハン。
目をぱちくり、わたしとジョンハンを交互に見る。
「あ、上がっていきます…?」
「ああ、いや、俺は送ってきただけなんで」
はあ、と言ったきり口を開けたままのミンギュの後ろ、リビングからは男の子たちの声が聞こえる。
ジョンハンは「じゃあね」とわたしの肩に手を置くと、階段のほうに歩いていく。
ミンギュに向き直ると、まだ口を開けたままだった。
「ただいま」
「お、おかえり…。ねえ、今の!彼氏?」
「そう見える?」
否定の意味を込めた言い回しをして、ローファーを脱ぐ。いつもみたいにカバンを引っ張ってこないミンギュに違和感を感じて見上げると、黙ってるミンギュと目が合った。
「…あ、カバンね!ほら来て来て、悪い人はいないから」
様子がいつもよりおかしいミンギュに手を引かれ、リビングに足を踏み入れる。
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an - あ〜信じられんくらい大好きです。文章の書き方がドンピシャすぎてずっとドキドキしてました。また作者様の作品が読めますように、待ってます…! (2022年12月7日 16時) (レス) @page45 id: aeade8b6ee (このIDを非表示/違反報告)
tyai - 大好きです〜!更新待ってます!! (2022年11月24日 3時) (レス) @page41 id: 4eebb26101 (このIDを非表示/違反報告)
ぴょん(プロフ) - うわーーー!!大型犬ミンギュ、、可愛すぎる、 (2022年9月10日 1時) (レス) @page38 id: 0051795449 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめまる(プロフ) - 私の好みドンピシャの作品です!!もしかしたらもう更新されないかもしれませんが待ってます!! (2022年9月10日 0時) (レス) @page38 id: dfcab48ce3 (このIDを非表示/違反報告)
ダオ(プロフ) - 続きが気になります!また更新頑張ってください! (2019年10月30日 0時) (レス) id: 8140470c2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:towa | 作成日時:2019年4月14日 22時