シリアス ページ28
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「…その手は何？」
「俺がもらっちゃおっかなって」
「あ、風邪？風邪じゃないかもよ」
「風邪でもなんでも、俺に移せたらいいのにね」
「そんなんミンギュに良いことないじゃない」
ミンギュのひんやりした若い肌の感触が伝わる。結構もちもちでたまらないじゃないか。
相変わらずじっと見つめるミンギュに耐えられなくて、手を取られたまま、布団を顔まで被る。
「俺いないとヌナ死んじゃうんじゃない？」
「今までもちゃんと生きてこれてるよ」
「確かに」
「納得しちゃった」
「でも俺がいた方がもっといいよね」
布団の向こうから聞こえる、ミンギュの声。
そう言うと、同時に指を絡める。
幾度となく思ったことだけど、ミンギュのこの…コロッといかせようとする力はなんなんだろう。
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ミンギュのあたたかい手にずっと握られていて、いつの間にか寝てしまっていた。離れたのがわかったのは、右手になにも感じなかったからだ。
バラエティ番組の、司会者の張った声が小さく聞こえる。
もぞもぞと起き上がると、ソファに三角座りしたミンギュがリモコンをテレビに向けたままでいた。帰らなかったんだ。
「…良くなった？」
「んー…さっきよりは。どのくらい寝てた？」
「知ーらない」
なんだそれ、と思いながら、ローテーブルに置いたスマホに手を伸ばすと、ミンギュの視線を感じた。
顔を上げると、やっぱりミンギュと目が合ったけど、その顔はわたしが寝るまでの穏やかなものではなかった。
「なに？」
「いつ交換したの？」
「え？」
なんのことだ、と思いながらスマホのボタンを押すと、ロック画面にはジュンくんからのメッセージ。
文字数の関係で、『こんにちは。…』から先はアプリを開かないと見られない。
恐らくこの通知を、ミンギュはたまたま見たのだろう。
「いつだっけな、…あー、ミンギュが出てったちょっと後」
「なんで？」
「わかりません」
まだ少し頭が痛いから、またスマホを置いた。
ひよこみたいに唇をむきゅっと尖らせてるミンギュは、口以外は妙にシリアスだ。
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an - あ〜信じられんくらい大好きです。文章の書き方がドンピシャすぎてずっとドキドキしてました。また作者様の作品が読めますように、待ってます…！ (2022年12月7日 16時) (
レス) @page45 id: aeade8b6ee (このIDを非表示/違反報告)
tyai - 大好きです〜！更新待ってます!! (2022年11月24日 3時) (レス) @page41 id: 4eebb26101 (このIDを非表示/違反報告)
ぴょん(プロフ) - うわーーー！！大型犬ミンギュ、、可愛すぎる、 (2022年9月10日 1時) (レス) @page38 id: 0051795449 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめまる(プロフ) - 私の好みドンピシャの作品です！！もしかしたらもう更新されないかもしれませんが待ってます！！ (2022年9月10日 0時) (レス) @page38 id: dfcab48ce3 (このIDを非表示/違反報告)
ダオ(プロフ) - 続きが気になります！また更新頑張ってください！ (2019年10月30日 0時) (レス) id: 8140470c2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：towa
| 作成日時：2019年4月14日 22時
