交わらない平行線

chapter:7 ページ8

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side そらちぃ.



渋谷での撮影を終え家に帰ってきてから、エイジの様子がおかしい。
そもそも、渋谷にいる時からちょっとおかしかったけど…。


「えいちゃんー？どうした？」


ソファーに寝転ぶエイジに声を掛けてみたけど反応はごく薄い。


「なんだよーAのこと？」

「…」


久々に見かけたAの話を出してみるとぴくっと体が反応した。
Aが関係してる…？


「Aと何かあったの？」

「何もねえよ…何もないから、余計にだよ」

「はぁ…」


よくわからないことを言ってより小さく丸まってしまった。


「それにしてもびびったなぁ…あ、りっくん」

「おかえり〜、撮影お疲れ様」

「ありがと。ねぇ、今日渋谷でA見かけたんだよね」

「Aちゃんって高校の…？」

「そうそう！めっちゃ久々でびっくりしたよな〜もう卒業以来連絡も取ってなかったし」

「へえ〜！ほんとに久々だね〜元気そうだった？」

「全然元気そうだったよ、しかも俺らのこと知ってた」

「YouTubeやってるってことを？」

「そう。友達に教えてもらったばっからしいんだけど…」



「暫く寝るから起こさないで」


「あ、あぁ、うん…」

「おやすみ…？」


突然ソファーから起き上がったかと思うとそう一言だけ吐くように残して自室へ戻っていくエイジ。


「何か、機嫌悪い…？」

「うん、撮影終わってからずっとあんな感じでさ…逆に俺は久々にAに会えたのが嬉しくてテンション高いってのに」


あ、そうだ結局連絡してって俺から言ったくせに何もしてなかったな…LINE持ってないしLINE交換しようって旨のメールだけまず送っておこう。




『そういえばLINE交換してなかったよな？LINEの方が楽だし交換しないかな〜と思ってメールした！QRコード送っとくからよかったら追加しといて！じゃあ続きはLINEでね〜』



「よし…じゃありっくん、俺今日の動画確認してくるわ！」

「は〜い」


Aのことと様子のおかしいエイジのこと、2つが頭の中でもやもやしてたけどひとまず動画の確認に入って忘れることにした。



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