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chapter:47 ページ48

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あれから続々とみんなが起きてきて、1日祝ってもらいっぱなしだった。
こんなに祝ってもらっちゃうと帰るのが寂しくなるよ、と思ってしまうほど。実際、1人で帰ってくると物凄く寂しかったわけだけど。電気もついてないし、なんの音もしない。当たり前だけど、あの家にいると感覚が麻痺してしまいそう。

パソコンを立ち上げて、YouTubeを開く。2日間私がいたから新着動画はないけど、いつでも過去の動画が見られる。
動画を見て笑っているうちに寂しさは薄れて、割とすっきりした気分になった。

そろそろ明日の準備をしないとなと立ち上がった瞬間、スマホがテーブルの上で震えた。
えいちゃんからの着信だった。


「もしもし?」

『寂しいかと思ってかけてやった』

「一言多いなぁ」



悪態つかながらもなんだかんだ嬉しいので、準備は後でもいいか。と、また座り直す。



『どうせ静かなのにちょっと落ち込んでたんだろ』

「そうでもないよ」

『嘘つけ、お前は嘘つくのが下手だからな、すぐわかるぞ』

「そりゃあ困った...」

『別に嘘なんかつかなくていいのに、いつでも電話掛けてきてもいいし何なら家来てもあいつらも喜ぶよ』


ふふふといつもの笑い方のえいちゃんに安心する。
こんなに優しいとなんか狂うけどな、いや、元々優しい人だったか...器用なようで不器用だからわかりにくい時もあるけど。


「そっかぁ...じゃあ嘘つくのはやめるね。寂しかったけど、電話くれて平気になった。あと...」

『後?』

「電話は繋いでたいけど、明日の準備しなきゃいけないから一旦切りたい!」

『おいおいせっかく掛けたのに!俺から!』

「だって嘘つくなって...」

『わかってる、そう言ってくれる方が嬉しいよ。じゃあまた後で掛けてよ』

「っもちろん!」

『じゃあ待ってるよ』


はーい、と返事をしてトーク画面に戻る。
たった数分の通話履歴でも嬉しい。
それに、最後の『待ってるよ』の声がやけに優しくてまだドキドキしている。
またあの声の続きが聞きたくて、準備は過去1の速さを記録した。
『切った意味あったのかよ』と言われてしまう程だった。



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エイカ - お話の感想ではないことを書き込んでしまいすみません…。 (2018年3月28日 18時) (レス) id: 7eb5523693 (このIDを非表示/違反報告)
エイカ - お久しぶりです!今回のお話もとてもよかったです!えいちゃんと夢主ちゃんが会ってとても嬉しいです!笑続きがとても気になります…!更新頑張ってください!話が変わりますが3/25にファンミに行きました!初めて近くでアバンティーズを見れてとても嬉しかったです♪ (2018年3月28日 18時) (レス) id: 7eb5523693 (このIDを非表示/違反報告)
雨城(プロフ) - とんでもないです!そして、ありがとうございます。エイジさんをたくさん登場させたいと思いながらも字数制限に負け、あまり書けなくて…たくさん登場させられるように頑張ります! (2018年2月6日 9時) (レス) id: e39777545c (このIDを非表示/違反報告)
エイカ - 雨城さん» アドバイスありがとうございます。あと、今回のお話もとても面白かったです。今までえいちゃんがあまり出てこなかったので楽しく読まさせていただきました。 (2018年2月5日 19時) (レス) id: 7eb5523693 (このIDを非表示/違反報告)
雨城(プロフ) - エイカさん» 字数制限があるので、あまり詳しいアドバイスができずすみません。私でよければいつでも質問していただければ答えさせていただきます。エイカさんもお話の更新、頑張ってください! (2018年1月17日 0時) (レス) id: e39777545c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨城 | 作成日時:2017年12月19日 23時

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