chapter:42 ページ43
.
｢...あ、それで｣
｢ん？｣
もう2人で見つめ合っても気まずくならなくなった頃、えいちゃんがふと思い出したかのような声を上げる。
｢俺聞いてないな〜｣
｢何をよ｣
｢Aはどう思ってるのか｣
ニヤニヤと意地の悪そうな顔でそう言われてしまい、ぐっと声になり損ねた音が口から漏れた。
｢別にこの期に及んで言わなくても...｣
｢駄目。聞かせて｣
さっき、私がえいちゃんの言葉を促した言葉をそのまま返される。
こうやって、低い声で真面目に言われるのに弱い。
｢...好きだよ、私も。高校生の時から好きだったよ｣
｢...え、｣
それは予想外だったのか、ちょっと豆食らった顔になってる。
この際全部言ってもっと驚かせてやりたい。私だけ向こうのペースに乗せられてられないと自分の中の何かが騒いだ。
｢私だってずっと傍に居たいと高校の時から思ってた。でもあの時は4人共仲間内で騒いでるのが楽しい、みたいだったから何も言わずにいたけど...。むしろ、言わない方が“友達”として傍に居られるから。
高校卒業して、連絡も取らなくなったしアバンティーズとして動画配信してるなんて知らなかったから暫くはその考えもなかったよ。でも、友達に見せられた動画でえいちゃんを見た瞬間から、多分、また好きになってたんだと思う。というより...きっと、高校の時からずっと今まで好きなんだよ。｣
｢...｣
ろくに息継ぎもせずに想いをぶちまけてしまったのが恥ずかしくて、また俯く。やっぱりこんなこと言わなければよかった...。
えいちゃんも何も言わないし、沈黙が痛くて、顔を上げられずにいた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 333人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「YouTuber」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
エイカ - お話の感想ではないことを書き込んでしまいすみません…。 (2018年3月28日 18時) (
レス) id: 7eb5523693 (このIDを非表示/違反報告)
エイカ - お久しぶりです！今回のお話もとてもよかったです！えいちゃんと夢主ちゃんが会ってとても嬉しいです！笑続きがとても気になります…！更新頑張ってください！話が変わりますが3/25にファンミに行きました！初めて近くでアバンティーズを見れてとても嬉しかったです♪ (2018年3月28日 18時) (レス) id: 7eb5523693 (このIDを非表示/違反報告)
雨城(プロフ) - とんでもないです！そして、ありがとうございます。エイジさんをたくさん登場させたいと思いながらも字数制限に負け、あまり書けなくて…たくさん登場させられるように頑張ります！ (2018年2月6日 9時) (レス) id: e39777545c (このIDを非表示/違反報告)
エイカ - 雨城さん» アドバイスありがとうございます。あと、今回のお話もとても面白かったです。今までえいちゃんがあまり出てこなかったので楽しく読まさせていただきました。 (2018年2月5日 19時) (レス) id: 7eb5523693 (このIDを非表示/違反報告)
雨城(プロフ) - エイカさん» 字数制限があるので、あまり詳しいアドバイスができずすみません。私でよければいつでも質問していただければ答えさせていただきます。エイカさんもお話の更新、頑張ってください！ (2018年1月17日 0時) (レス) id: e39777545c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雨城 | 作成日時：2017年12月19日 23時
