chapter:37 ページ38
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『あー…これは秘密にしておこうかな』
「えっ何！気になるんだけど！」
含みを持たせた言い方につい食い気味で聞きたい、と言うも、いやぁ、とか渋った声を出すだけで教えてくれそうにはなかった。
『何でもない。でも別に悪いこととかじゃないから安心して』
「うーん...りっくんがそういうなら...」
何となく、人を納得させてしまう声というか話し方なのだろうか、りっくんにそう言われると飲み込むことしか高校の時から私にはできなかった。
『何かさぁ、2人って平行線みたいだよね』
「平行線...？2人って、私とえいちゃん？」
『うん。隣にはいるのにどこまで行っても交わらない感じが』
「それって...ねぇ、叶わないってこと？」
『いやいやそうは言ってないよ！！でも詳しいことは自分で汲み取って』
「え〜わかんないよ...」
もうちょっと詳しく教えてよ、と言いかけたところでりっくんに話し掛けられる。
「ごめん、廊下歩く音するから切るね」
「えっ、あ、」
『聞かれちゃまずいでしょ？じゃあね！』
「えっ、うん、じゃあね！」
最後の方は囁くような小声で急ぐように通話を切られた。そりゃ、えいちゃんに聞かれちゃ困るけど...もっと詳しく聞きたかったのに。また時間がある時に聞こう、と決めた。
しかしまさかりっくんにバレたとはなぁ。私より恋愛経験少ないくせに！と心の中で吐いてみると、頭の中に怒るりっくんが現れた。逆にその辺には敏感なんだろうか。何の逆かはわからないけど。
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side エイジ.
携帯の通知で目が覚め、そのまま時間を確認すると午後7過ぎ。昼飯も食べずにこの時間はさすがに腹が減った、と部屋を後にしてリビングに向かうと、ドアを開ける直前に誰かと話すりっくんの声。
「おはよ、誰かと話してたの？」
「あ、えいちゃん...おはよう。うん、Aとね」
「ふーん...」
こっちもAか。俺が思い通りに話せなくて悩んでんのに、何でこいつらは何でもないように話せるんだよ。
「えいちゃんもさ...」
「ん？」
「ちゃんと話した方がいいよ」
「わかってるよそんなこと、俺が1番...！」
俺だって、いや、俺“が”1番そうだとわかってるのに話せないから悩んでるんだよ。そらとか他の奴らとは何でもないように話してるAにも、Aを前にすると言いたいことが全く言えない自分にも腹が立って、悩んでるんだよ。
俺だってちゃんと話したいのに。
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エイカ - お話の感想ではないことを書き込んでしまいすみません…。 (2018年3月28日 18時) (
レス) id: 7eb5523693 (このIDを非表示/違反報告)
エイカ - お久しぶりです！今回のお話もとてもよかったです！えいちゃんと夢主ちゃんが会ってとても嬉しいです！笑続きがとても気になります…！更新頑張ってください！話が変わりますが3/25にファンミに行きました！初めて近くでアバンティーズを見れてとても嬉しかったです♪ (2018年3月28日 18時) (レス) id: 7eb5523693 (このIDを非表示/違反報告)
雨城(プロフ) - とんでもないです！そして、ありがとうございます。エイジさんをたくさん登場させたいと思いながらも字数制限に負け、あまり書けなくて…たくさん登場させられるように頑張ります！ (2018年2月6日 9時) (レス) id: e39777545c (このIDを非表示/違反報告)
エイカ - 雨城さん» アドバイスありがとうございます。あと、今回のお話もとても面白かったです。今までえいちゃんがあまり出てこなかったので楽しく読まさせていただきました。 (2018年2月5日 19時) (レス) id: 7eb5523693 (このIDを非表示/違反報告)
雨城(プロフ) - エイカさん» 字数制限があるので、あまり詳しいアドバイスができずすみません。私でよければいつでも質問していただければ答えさせていただきます。エイカさんもお話の更新、頑張ってください！ (2018年1月17日 0時) (レス) id: e39777545c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨城 | 作成日時：2017年12月19日 23時
