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ポツポツと溢れる脈絡のない名前の本音
苦しそうな声で、胸を押さえながら蹲ってしまった名前の正面にまわり、小さな身体を抱き締めればびくり、肩が揺れた
大好きだと言ったり嫌いだと言ったり
ゆっくり背を撫でてやれば両手で顔を押さえて再び涙を流す
背に回されることのない腕に、寂しさを覚える
そんなに頼りないだろうか
一年と少し
まだ十数年しか生きていない僕たちにとっては長かったこの時間は、名前の心を溶かすには意味のない時間だったのだろうか
ジ「僕も大好きですよ」
「手の掛かるところも、気を遣ってくれるところも、バカなところも」
「僕たちが今まで過ごした時間は無駄でしたか？」
そうたずねればまた、肩を揺らした
背に回していた腕を解いて自分の顔を覆っていた名前の手を退け、頬に手を当てれば揺れる目が僕をとらえる
擦りすぎたのかその目元は真っ赤で、小ささも相まって幼い子供のように見えた
ジ「監督生さんなんて放っておけば良いじゃないですか、僕たちは僕たちがしたいようにすれば良い」
「名前が嫌なら嫌だと言えば良い、やりたいことがあるならやりたいと言えば良い」
「一緒に居たいなら、そう言えば良いでしょう？」
そう言えばじわじわと目に薄い膜が張られる
『‥、嫌いに、‥ならない？』
「勿論」
『一人に‥しない、‥？』
ぐらぐらと揺れる瞳には不安の色だけが現れていて
本当の手の掛かる友人だと思った
一人が嫌だと、そう言えば良いのにと
ジ「ずっと側にいますよ」
そんな告白じみたことを告げれば勢い良く飛び付いてきたお陰で、思わず尻餅を突く
えぐえぐと嗚咽を漏らしながら肩口へと顔を埋める名前の背を撫でながら、葉の隙間から漏れた光が僕たちを照らす
擦れ違っていた心は元の位置に
いや、それよりも近い位置についた
まだ鼻を啜る名前を軽々と抱き上げて、体調が悪いとでも言って午後は僕もろとも休ませてもらおうと思い足を進める
恥ずかしいのかなにか、少し暴れた名前だったが直ぐに大人しくなり、疑問に思って声をかければほぼ同時に声がかかる
「はっ、子供かよ」
数時間ぶりに聞いた獅子の声だった
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きゅうり - 天才すぎんか？？？好きです。続編みたいな〜((((((( (2022年5月14日 10時) (
レス) id: bfccae0caf (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - や、やだ…鼻啜りながら泣いた…監督生ちゃん悪女なのね…クルーウェル様とてつもなくかっこいいわ… (2022年3月27日 3時) (レス) @page14 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
Minori(プロフ) - あ、好きです…()前から見てたんですけどずっとコメント送れなくて…神(??)に私が送るのは少々恐れ入りますが…ぜ、是非これからも無理せず頑張ってください！！！私はこれからもひっそりと見ますのでどうか…(((( (2021年6月21日 4時) (レス) id: 34e08249b5 (このIDを非表示/違反報告)
天科(プロフ) - 本当に面白くて一気に読んじゃいました…。これからも頑張って下さい！ (2021年6月12日 21時) (レス) id: f12a0f262c (このIDを非表示/違反報告)
モモ - スキィ！面白いんじゃない？ (2021年6月12日 0時) (レス) id: 18ee1de0f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこもち
| 作成日時：2021年5月26日 9時
