傍に居る。 【sxpx】【紫】

ただいま ページ5

ななもり視点


周りを見渡し、此処が何処なのか確認する。


な「○○地区………。ジェルくん家が一番近いのか……。」



そんな独り言を言いながらジェルくん家へ進んだ。


な「一週間経ってるし、ジェルくんにどうなったのか聞かなきゃっ」

そう言ってジェルくん家への道を急いだ。


な「相変わらずいい家住んでんな…」



ガチャ


な「ジェルくーん？」


勝手に入り、相手に聞こえるかもわからない自分の声を発した。


………………

数秒経ったが、何も起こらない。

な「はぁ、だめか……」



俺は出ていこうとしてドアノブに手をかけた。




ジ「なー、くん？」


な「え……」



振り返ると、目いっぱいに涙を溜めたジェルくんが、じっとこちらを見て立っていた。


な「ジェルくん……、ただいま。」ﾆｺ






ジ「なーくんっ！」


ジェルくんは俺の腕の中に飛び込んできた。


ジ「なーくんやっ……なーくんがいる………。死んでないっ」



俺はギュッと抱き締め、頭を撫でながらそっと、ジェルくんの耳元で呟いた。






な「365日“だけ”君のそばで生きるよ」






、









、









、







、


な「………という訳。」


ジ「そっか……。浮いてるけど、本当に戻って来てくれたんやな…。」




ジェルくんに俺が居れるのは365日って事以外、事情を話し、たくさんたくさん、“また”他愛もない話をした。





な「ねえ、ジェルくん。あのさ、一週間の間、何かあった？」


ジ「………」


俺が質問すると、ジェルくんは黙ってうつむいてしまった。


ジ「あのな……ころんは毎日投稿ストップしちゃってて、さとみは『自分がなんとかしよう』って出来っこないなーくんの仕事を自分に回してて、るぅとはあんま連絡くれなくなって、りいぬは……一回、死のうとした。」



死のうと、した……？


な「なんでりいぬくんが！？」


ジ「『なーくんが居なきゃ俺はりいぬじゃない。俺のせいで…』って。」



な「そっか……。ごめんね、つらいこと聞いちゃって。」


俺もうつむいつしまう。


ジ「いいんやでっ！そんなことよりさ、メンバー集めていい？なーくんと会ったらきっと、さっきの話のこともなくなるよ！」


ジェルくんはにっこり笑ってくれた。

ほんとに………→←え？

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